意外と知らない「パソコン通信」とWeb(ワールドワイドウェブ)は何が違うのか?
この記事をお読みの方の中には、Windows 95はリアルタイムで使用していたものの、『Windows 95の登場以前はパソコンに馴染みがなかった』という方もいるのではないでしょうか。良くも悪くも「Windows 95の登場以後」にパソコン及びインターネットの利用を始めた方にとっては、Web(ワールドワイドウェブ)は何が画期的だったのか、イメージが付かないかもしれません。 【画像でわかる】Windows 11にアップグレードできない古いノートパソコンをChromebook化する技 「Web」登場以前、PCの通信は「パソコン通信」が主流でした。そしてパソコン通信は今日のインターネットより「遥かに狭いネットワーク」だったのが特徴です。今回はこの懐かしのパソコン通信と、Webの違いについてご紹介します。
パソコン通信は「パソコン通信A」と「パソコン通信B」が繋がらない
パソコン通信の最大の特徴は、それぞれのネットワークが独立したクローズドな環境であったことです。たとえば「パソコン通信A」と「パソコン通信B」がそれぞれ別々のネットワークとして存在しているとしましょう。 この場合「パソコン通信A」と「パソコン通信B」のユーザーは交流できません。それどころかパソコン通信Aのユーザーが、パソコン通信Bに乗り換えた場合、電子メールやBBS、アクセス用のソフトの設定などをすべて「パソコン通信B用」に再設定する必要がありました。 これはパソコン通信のアクセス方法などはプロバイダに依存し、パソコン通信Aやパソコン通信Bごとに設定が共通化できなかったことが大きな要因です。一方、Web(ワールドワイドウェブ)では多くの方がその恩恵を日常的に得ているように、Webサイト及びそのアクセス手段などは世界で共通です。 パソコン通信ではたとえばBBS1つにアクセスするにも、パソコン通信Aとパソコン通信Bでは使い方もキーボード操作も、そもそもアクセス方法すら異なるのがごくごく当たり前のことでした。Webにはパソコン通信のような制約がなく、データへのアクセス手順まですべて共通化されていると言えるでしょう。