「人工衛星」22日明け方に打ち上げか 今年2度の失敗 北朝鮮
日テレNEWS NNN
北朝鮮が人工衛星の打ち上げ期間を通報しましたが、その初日となる22日の夜明けに打ち上げを強行する可能性がでています。今年すでに2度、打ち上げに失敗していますが、今回は成功するのではとの見方もでています。 ◇ 打ち上げ予告は今年3回目。今回も、人工衛星と称した「軍事偵察衛星」を打ち上げるとみられます。 岸田首相(21日朝) 「本日未明、北朝鮮が人工衛星を打ち上げるという通報がありました」 期間は22日の午前0時から12月1日午前0時の間です。海上保安庁によると、北朝鮮は黄海、東シナ海、フィリピン・ルソン島の東方向に人工衛星を打ち上げると発表しました。韓国国防省によると、22日の夜明けにも打ち上げを強行する可能性があるというのです。 沖縄上空を通過する可能性もあります。21日午後、羽田空港で沖縄に向かう人たちに聞くと… 沖縄へ旅行する人 「1か月くらい前から(沖縄旅行計画)したよね」 沖縄へ旅行する人 「せっかくの旅行なので、楽しみたい気持ち半分。気をつけなきゃなと」 不安を感じる人もいれば、沖縄在住の夫婦は… 沖縄へ帰る人 「いつものことだから別に…」 沖縄へ帰る人 「もしかしたらというのはあるけど、日常的。何かやりますかっていったら、特に準備するものとか(ない)」 沖縄へ帰る人 「国を信じています」 沖縄へ帰る人 「ほんとかな」 沖縄県は、早急に対応しました。 沖縄県 玉城デニー知事(21日) 「防災無線やテレビ・ラジオ等で県内に落下が予想されると放送の場合には、安全のため屋内へ避難してください」 ◇ 1回目の打ち上げは、今年5月でした。打ち上げ予告初日の朝に打ち上げるも失敗と発表。2回目は8月で、この時も打ち上げ予告初日の早朝でした。しかし、これも失敗。 弾道ミサイルの技術を使って打ち上げられる軍事偵察衛星。宇宙から敵の基地を把握することができるため、アメリカなどをけん制する狙いがあるとみられますが、北朝鮮はこれまで1度も成功させていません。 2回目の打ち上げ失敗以降、北朝鮮はロシアとの関係を深めてきました。今年9月には、金正恩総書記がプーチン大統領と会談。ロシアからの衛星技術の支援を取り付け、10月にはロシアのラブロフ外相とも会談しました。 こうした動きに、韓国の国防省は「ロシアの助けを借りて、打ち上げの問題点をほぼ解消したと判断している」として、今回の打ち上げは成功するかもしれないと分析している、と明らかにしました。 ロシアの協力のもと、打ち上げ準備を整えてきたのでしょうか。“3度目の正直”を目指す北朝鮮。22日の夜明けに打ち上げるのでしょうか?韓国国防省は、「気象条件による」としています。 では、北朝鮮の22日の天気はどうなのか。北朝鮮の国営放送が20日夜に伝えた天気予報では、22日は北朝鮮各地で雨や雪が降る予想です。 日本政府は落下物に備え、自衛隊のイージス艦などを配備。北朝鮮に対し、打ち上げ中止を求めています。