地元の掲示板「ジモティー」を使った不用品の“0円売買” あげる人は「粗大ごみに出すより便利」、もらう人は「掘り出しものを見つける醍醐味」
整理整頓や大掃除、引っ越しなどで出る不要品。捨てるとお金がかかることもあるし、フリマアプリは出品に手間がかかる。そんな不要品の処分方法に迷った時、地元の掲示板「ジモティー」を活用する人も増えている。カテゴリーの一つ「中古あげます・譲ります」では、不要品の売買で盛り上がっているが、中には「0円」の表記も散見される。 【画像】「無料」の出品も多い「ジモティー」
なぜ「知らない人にあげる」という決断に至ったのか、どんなものを引き取ってもらったのか。トラブルのリスクにはどう対応しているのか。──ジモティーで不用品の“0円売買”したことがある人たちに実体験を聞いた。
海外転勤が決まった時は大助かり
メーカー勤務の30代男性・Aさんは「ジモティー」を使ってみて「便利で感動した」と語る。 「不用品はリサイクルショップかフリマアプリで『売る』、粗大ごみとして『捨てる』の2択だと思っていました。どうしても状態が悪く売れないもの、買取してもらえないものは捨てるしかないと思っていたら、友人から『ジモティー』で『あげる』選択肢があることを教わりました。 処分するとなるとお金がかかるマットレスとベッドフレーム、一部機能が壊れていた電子レンジについて、誰もほしい人なんていない……と思いながらも、『ジモティー』に0円で掲載したら、引き取ってくれる人が現れてくれました」 それ以来、Aさんの不用品はジモティー行きとなった。 「特に海外転勤が決まった時は大助かりでした。国外に家電や家具を持っていくわけにはいかず、すべて処分しなくてはいけない。捨てるとなると、お金もかかりますし、自治体の粗大ごみなどの回収だと何週間か先になってしまうことがあるんですよね。 ジモティーならそれよりも早く処分できる可能性があるし、時間を相談して玄関口まで来てもらうこともできる。特に大型のものは、『ジモティー』がラクだと感じました」(Aさん)
トラブル回避で商業施設を待ち合わせ場所に
大型のものだけでなく、小物も「あげた」人もいる。IT企業に勤める30代女性・Bさんは、その理由をこう語る。 「本やコミックス、CD、DVD、子供用品、家電などをタダで譲ったことがあります。フリマアプリで売ることもできたのかもしれませんが、手間がかかる。それならほしい人にタダであげる方が楽だし、捨てるよりは気分がいいです」 ただしBさんは「トラブルやリスクも念頭に置いておくべき」とも語る。 「特に、女性は自宅まで来てもらうのはちょっと怖いと感じるかもしれません。私の場合は、人がたくさんいる商業施設を待ち合わせ場所にしました。小物だったら、持ち運ぶのも大変ではありませんが、大型のものはちょっと難しいかも。 不確定要素が多いことにも注意です。時間と場所を決めるやりとりに何日間もかかったことがあるし、引き渡し当日にドタキャンされたこともあるので、引っ越し直前に利用するのは避けたほうがいいかもしれません」(Bさん)