「新しい能登の未来描きたい」地域コミュニティー維持へ奔走 町唯一のスーパー“復興元年” ボランティアの拠点機能も
石川県輪島市町野町にある地区唯一の「もとやスーパー」が、復興の礎として2025年も活動を続けます。2024年の暮れには宿泊拠点を新たに整備、元日も住民たちが早速、店に集い新たな1年を歩み始めました。 【写真で見る】まちのまんなか 輪島市町野町唯一のスーパー「ボランティア宿泊スペースも」 被災地に流れる穏やかな時間。人々が集まっていたのは町野町に1軒しかない「もとやスーパー」です。 もとやスーパー・本谷一知社長「やっとここまでたどり着いたということやね」 笑顔でもちつきをする店の3代目社長、本谷一知さん。 もとやスーパー・本谷一知社長「今年から復興元年ということで、新しく作って行こうということで、景気よくもちつきでみんな祝おうじゃないかって…」 ■1月は地震、9月は豪雨「一時は廃業も頭をよぎる」 ここまでの道のりは平坦なものではありませんでした。元日の地震で被害を受けても休まず営業してきたもとやスーパーですが、9月の記録的な豪雨では店の至る所に土砂が流れ込み営業を断念、一時は廃業も頭をよぎりました。 もとやスーパー・本谷一知社長(9月)「もうちょっとこの場所では、商売は無理かなと思っている」 そんな時、本谷さんの心の支えになったのは住民の存在でした。 もとやスーパー・本谷一知社長「言ってみればいちスーパーですけれども、やっぱりスーパーだけじゃなくやっぱり町を元気にしていく役目っていうのが僕にあると思ったんですよね」 全国から届いた支援により、2か月余りを経てようやく2024年11月末に迎えた本格営業の再開。 もとやスーパー・本谷一知社長「私たち、もとやスーパーのスタッフだけじゃなくみんなでこの町を作っていければなと思います。皆さん頑張りましょう!これからね」 ■ボランティアや工事関係者が利用できる宿泊スペースも 以前の売り場に比べれば3分の1ほどのスペースですが、およそ1500種類の商品が所狭しと並びます。 住民「遠い所に行けないから、車運転できないから」「なかったら本当に不便やった。あって助かる。本当に町の宝です。宝というか、私たちの生活の一部やし」