需給が改善しやすい「6月相場」、"期待"は"現実"となるか
アメリカの物価上昇はスローダウンするとともに、個人消費は堅調が続く(写真:ブルームバーグ)
ようやく、落ち着いた相場が戻りそうだ。 5月27日にアメリカ商務省が発表した同国の4月PCE(個人消費支出)統計の物価指数(エネルギー・食品を除くコア)伸び率は前年同月比4.9%(3月は同5.2%)と、市場予想(4.9%)どおりスローダウンした。 このPCEは、FRB(連邦準備制度理事会)がCPI(消費者物価指数)以上に物価指標として重視しているとされる。今回の数字がインフレ・ピークアウトの兆候なら、秋以降の金融引き締めペースの鈍化につながると期待が高まっていた。 実際、朝方の発表を受けた27日のダウ工業株30種平均は終日ジリ高となり、ほぼ高値引け。週間ベースでも1951ドル(6.2%)高と、2000ドル近い大幅な上昇を達成した。
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岩本 秀雄