【老後の盲点】厚生年金・国民年金で気をつけたい「落とし穴」4つ
8月は2ヶ月ぶりの年金支給月でした。 年金が毎月の生活費の大部分を占める年金生活者の方も多いでしょう。 ◆【写真2枚】介護保険料に関する年金天引き額の「平準化」。2枚目では、老齢年金の繰下げ受給の仕組みを掲載。 年金が支給される際、支給額から社会保険や税金が天引きされています。 支給金額が額面金額と差異があることに疑問を感じた方も多いのではないでしょうか。 年金の支給には会社勤めで給与を受け取っていた頃と同様に、天引きという「落とし穴」があることを知っておきましょう。 この記事では国民年金・厚生年金で気をつけたいポイントを3つ紹介します。 また、繰下げ受給の仕組みについても紹介しているので、検討している方は参考にしてください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
【年金の落とし穴:1】年金は「額面どおり」振り込まれない
年金は額面どおりに振り込まれず、天引きされた金額が振り込まれます。 年金から天引きされるお金は4種類です。 ・個人住民税 ・所得税および復興特別所得税 ・介護保険料 ・健康保険料 それぞれの内容を次の章で見ていきましょう。 ●年金からの天引き1:個人住民税 住民税は前年の所得に対して課税されます。 一定の条件を満たした際、年金からの天引きで納付します。 ただし、住民税は一定額の収入に達しなければ非課税となるため、納付義務が発生しません。 ●年金からの天引き2:所得税および復興特別所得税 年金収入が一定以上になると所得税が発生し、年金からの天引きで納付します。 「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法(平成23年法律117号)」により、所得税を徴収される時に復興特別所得税もかかります。 ただし、遺族年金や障害年金を受給する場合には非課税です。 ●年金からの天引き3:介護保険料 介護保険料は40歳から発生する支払義務です。 65歳以降は健康保険と切り離して単体で納付しますが、年金から天引きされる方は年間の支給額が18万円以上からになります。 高齢化社会が進む中で介護保険制度の運営は厳しくなっており、今後の保険料負担は高くなるでしょう。 介護状態になり介護サービスを受けていても、介護保険料の支払いは一生継続します。 ●年金からの天引き4:健康保険料 国民健康保険や後期高齢者医療制度の保険料も、原則年金からの天引きで納付します。 この章で紹介した年金から天引きされるお金は最大4種類になり、額面と振込額は一致しないことが一般的であるとわかるでしょう。 次の章では「天引きされるお金」が増額する可能性について詳しくみていきましょう。