試合中に頭部外傷で緊急搬送…選手生命の危機から復活を遂げたフットサル選手・宮川泰生が “あの日”から146日目の復帰戦へ|Fリーグ
「ピッチに倒れた時のことは思い出せない」
──お元気そうで本当によかったです。体調は大丈夫ですか? はい、もう全然、なにも問題ないです。 ──もし、答えたくないことがあれば言ってください。 自分自身、バンって、頭を打ったシーンを覚えていないので、どうだったとか、嫌な感じもありません。なので、なんでも聞いてもらって大丈夫ですよ。 ──ありがとうございます。その瞬間の映像はご自身でも確認したのでしょうか? 1回ですね。ABEMAの中継映像を後で見返しました。見ている人からしたら、たしかにちょっと怖い映像だったかなと思いますね。 ──どのシーンを覚えていますか? パワープレーで清水和也選手に出した縦パスがズレて、全力で戻ったところで頭を打ったのですが、パスミスでボールが切れたところまでは覚えています。そこからは記憶がないです。 ──自陣に戻っていったシーンは覚えていない。 ミスをしたので全力で戻らなきゃという感情は覚えているのですが、(記憶の)映像としては出てこないです。 ──その後、いつ気がついたんですか? 明確に思い出せるのは次の日の朝です。救急車の中や病院に運ばれたタイミングで目が覚めたりしたのは断片的で、ちょっとずつしか覚えてなくて。ピッチで倒れている時にはチームメートからも声をかけられていたようなのですが、それも記憶にはないんです。 ──目を覚ましたら病院のベッドという感じ。 そうです。体を動かすのも大変でかなり困惑しました。ただ、状況は理解できていたので、朝に目が覚めた時は、そういうことがあったんだなという認識はありましたね。 ──ご家族などが隣に? 運ばれた時は家族が一緒にいてくれたのですが、病院では面会できない状況だったので、退院するまではほとんど会えなかったですね。 ──意識が戻ってからは病院ではどんな状況だったのでしょう。 2日間くらいは立って歩くのも難しかったですね。病院のベッドの上で過ごしていて、トイレも車椅子で行っていました。ちょっとぼーっとするような感覚はありましたね。 ──なんという診断名だったのでしょうか?その後の後遺症もなく? 医師からは「頭部外傷」と伝えられました。1、2週間くらいは起き上がると少しふらつくくらいですね。 ──いわゆる脳震盪かなと思ったのですが、いずれにせよ、アスリートにとっては選手生命も危ぶまれる出来事だったと思います。それが宮川選手の身に起きてしまった。 覚えている限りでは、翌日にMRI検査をしてもらい、医師から診断結果を聞きました。脳震盪とは異なる症状だったのですが、病院の先生の話を聞くと、ラグビーのような当たり前のように選手同士が接触するスポーツならともかく、サッカーやフットサルでは珍しいようです。 ──友人知人を含め、心配する連絡がたくさん届いていたのではないでしょうか。 落ち着いてからスマホを開いたら、めちゃくちゃ大量に届いていましたね。SNSでもたくさんのメッセージをいただきましたし、フットサル界の仲間からも「また挑戦しよう」と言ってもらいましたし、友人を含めて心配や、応援の言葉をたくさんもらいました。 ──ABEMAでその試合の解説をされていた稲葉洸太郎さんは、小さい頃から関係が続いていることもあり「このまま中継している場合じゃない……」とすごく心配されていました。 「本当に、ずっと応援しているよ」と連絡をもらいました。心配かけちゃいましたね。
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