「カクレンジャー」30年ぶり続編、実現の裏にキャストの奮闘 小川輝晃&広瀬仁美が明かす紆余曲折の制作秘話
「とりあえず集まってみたら、みんなやる気でしたね。特にケイン(・コスギ、ジライヤ/ニンジャブラック役)は、『トップガン マーヴェリック』みたいな作品がいい! と話していました(笑)」(広瀬)
「夢は見るから叶うもの」
小川と広瀬は2022年、TTFCが制作した「『劇場版 仮面ライダーリバイス』スピンオフ配信ドラマ『Birth of Chimera』」にゲスト出演。悪役を務めたケインとの共演はもちろん、坂本浩一監督とも現場を共にすることとなった。 「坂本監督が撮る劇場版『仮面ライダーリバイス』の悪役にケインが決まっていたので、『カクレンジャー』の布石として僕たちをキャスティングして、少し匂わせをしていたんです。当時は、まだ新作が制作できるか不透明だったので、確実にできる方向に持っていくために、いろんな作戦を打とうとしたうちの一つが『Birth of Chimera』でした」(小川)
結果的に、小川と広瀬の出演情報が解禁されると、SNSでは「カクレンジャー」がトレンド入り。坂本監督は、この反響を受けて「カクレンジャー 第三部」の企画に自信を深めたという。その後、TTFCが手をあげ、TTFCオリジナル作品として制作が正式決定することになった。
かくして誕生した30年ぶりの正統続編は、8月4日に配信されると、SNSなどに反響の声が続々と投稿された。広瀬は「『できたらいいね』から始まった30周年企画をみなさんにお届けできたのは、本当に嬉しいです。毎日エゴサーチしているのですが、『よかった』という声が本当に多いんです」と安堵の表情を見せる。
小川は「今、教える仕事もさせていただいているのですが、子供たちには『夢っていうのは、見るから叶う』ということを常に言っています。ひまわりを咲かせたいのなら、ひまわりの種を蒔かないと始まりませんよね。だから、自分が『これを咲かせたい』というものを、まず思うことが大事なんです」と夢を実現させる大切さを説く。「今回でいうと、自分たちが一から企画を考えて、『やれればいいな』から『やるぞ』になって、最終的に『やれた』になりました。夢は見たら叶うということを、この作品を通してみなさんに伝えたいです」と力強く語っていた。(取材・文:編集部・倉本拓弥)
「忍者戦隊カクレンジャー 第三部・中年奮闘編」東映特撮ファンクラブ(TTFC)にて配信中