米軍基地近くの暗号資産マイニングを契機に外国人の不動産取引への監視が強化
米財務省が新たに策定した規則により、機密扱いのアメリカの軍事基地近くの外国人による不動産取引はより厳しい政府の審査を受けることになる。この規則は、ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領が今年、ワイオミング州の核ミサイル基地に隣接する中国関連の暗号資産(仮想通貨)マイニング事業を停止させた後に策定された。 この事業、マインワン(MineOne)は、アメリカ企業クリーンスパーク(CleanSpark)が買収を行っている最中で、対米外国投資委員会(CFIUS)の国家安全保障上の懸念に抵触した。 バイデン大統領は5月にワイオミング州シャイアンにあるウォーレン空軍基地(Warren Air Force Base)近くのビットコインマイニング施設に操業停止を命じた。外国由来の技術を使用していることが国家安全保障上の脅威となるとの理由からだ。政府の指摘によると、中国国籍者が過半数を所有する企業としてこの不動産を取得したマインワンは、シャイアンの軍事施設から1マイル以内で事業を開始した。この軍事施設には大陸間弾道ミサイル(ICBM)ミニットマンIIIが配備されている。 1日に発表された新規則は、これまでよりもはるかに多くの軍事施設が対象で、それらの付近の外国人による不動産取引について、政府が疑問を呈す権限を拡大するものだ。 ジャネット・イエレン(Janet Yellen)財務長官は声明で、「この最終規則により、CFIUSが基地近くの不動産取引を徹底的に審査する能力が大幅に向上することになる。そして、情報収集を含め、外国の敵対者が我々の軍隊を脅かすことを抑止・阻止することが可能になる」と述べた。 |翻訳・編集:林理南|画像:Warren Air Force Base|原文:Plan a Crypto Mine Near a U.S. Military Base? Expect a Bigger Hassle Now.
CoinDesk Japan 編集部