ジョー・バイデン、背番号15。~大統領は若き日にラグビーをたしなんだ~
「試合の流れを変えるようなプレーをした記憶はまったくない。ただし彼はいるべき場所にいた。試合後には必ずパーティーが開かれる。ビールを絶え間なく酌み交わし、愉快なソングを歌い続ける。めったやたらと彼がフレンドリーだったことを思い出しますね」(ハワイアン・アドバタイザー紙)
米国の大統領は究極の権力者である。核のボタンを押すかもしれないのだ。ラグビーをしていたから、ラグビーが大好きだから、それをもって信じるに足ると考えるのは危険だ。ただ、同じその人であるのなら、タックルやスクラムの痛さを知らないより知っているほうがよいだろう。
落語家の立川志の春はイェール大学ラグビー部の出身である。本名は小島一哲。1990年代後半、スタンドオフとして打倒ハーバードに若き血をたぎらせた。千葉の渋谷教育学園幕張高校では空手部、卒業後の米留学を志すと、ちょうど再放送で例の「スクール☆ウォーズ」が始まっており、心をもっていかれた。かくして異国で入部を果たす。
11年前に本人が話した。「最終学年はニューイングランド地区の大学2部リーグで優勝しました」。ただし宿敵ハーバードが「なんらかの不祥事を起こして」伝統の定期戦は中止となった。いまも「勝てた」の無念は消えない。
こちらの場合は、それをもって、すなわちラグビーに励んだから全面支持に回ってもかまわない。どうか、ごひいきを。
藤島 大