日銀“大転換”…17年ぶり利上げ 住宅ローンは?「まだ変動型の方がお得」 一方、中小企業は経営資金の返済で…「正直つらい」
日テレNEWS NNN
19日、メガバンク3行が相次いで「預金金利を上げる」と発表しました。そのキッカケがマイナス金利政策の解除です。日本銀行が17年ぶりに利上げに踏み切ったのです。35年ローンで新築の一軒家を買ったばかりの人からは…。
■35年ローンで家購入「小さな変動でも首しめられる思い」
19日夜、「news zero」が訪ねたのは、2年前、横浜市内に“夢のマイホーム”を購入した伊藤さん。 伊藤さん(29) 「今日なんですね? 今日? もう? 知らなかったです」 驚いていたのは、19日、日本銀行が明らかにしたこの発表。 日本銀行 植田和男総裁 「マイナス金利政策といった大規模な金融緩和政策は、その役割を果たした」 伊藤さん(29) 「まず、なんのこっちゃって感じで、家を買って2年たつんですけど、やっと生活が落ち着いてきたなって頃にお金のやりくりとか大丈夫かなって、すごく不安な気持ちでいっぱい」 私たちの今後のお財布事情が変わるかもしれない日本銀行の大きな方針転換。2007年2月以来、17年ぶりとなる「利上げ」が決まりました。 ◇ この決定に19日夜、投資家たちが集まるバーで話を聞きました。 広告会社の投資家サークルのメンバー 「株がこれによってどう動くのか注目してます」 会社員(40代) 「大胆に動いたなって」 会社員(50代) 「歴史的な1日だった」 そして街の人にも聞きました。 みずほ銀行ユーザー 「金利が5円とか6円ついても全然うれしくないので。多少は(金利が)増えたら楽しみが増えるかなと」 去年“変動金利”で戸建てを購入した人 「全然、給料が上がっていないので、ただただ物価が上がっている中で、(今回の決定は)『えっ』て思った」 街の人 「結局はどこが、どういうふうに安くなったんですか!? 高くなったんですか!?」
様々な声が聞かれた17年ぶりの利上げ。21日から約8年間続いた「マイナス金利」が解除されることになります。 私たちが銀行に預金しているように、日銀に金を預けている銀行側。これまでは銀行が金を預ける場合、一定量を超えるとマイナスの金利をかける、つまり、預けた側に“手数料”が発生していました。こうすることで、日銀に預けるよりも個人や企業に金を回した方が良いと思わせ、経済を活性化させようとしていたのです。 今回、そのマイナス金利を解除したことで手数料がなくなり、銀行に余裕ができることになります。