PK戦で毎回5人目に立候補する肝っ玉、東福岡の2年生FW齊藤琉稀空は1回戦に続いてキック成功
[1.4 選手権準々決勝 静岡学園高 0-0(PK4-5) 東福岡高 U等々力] 1回戦の尚志戦(0-0、PK5-3)に続いて2年生で唯一、PK戦のキッカーを務め、いずれも成功させた。東福岡高(福岡)のFW齊藤琉稀空(2年)は度胸満点でPKスポットに向かった。 【写真】福田師王が大胆イメチェン「ライオンじゃん」「圧倒的金ピカ」 選手の挙手制でキッカーを決めているという東福岡。尚志戦では勝利を決める5人目のキッカーを務めた齊藤は「今日も本当は5番目のつもりだった」が、3番目に立候補する選手がいなかっため、4番目が3番目に、5番目が4番目に繰り上がった結果、4人目のキッカーになったのだという。 勝敗の行方を左右する可能性の高い5番目に名乗りを上げるには相応の自信が必要そうだが、「昔はPKが苦手だった」とさらりと言う。「メンタルの部分が弱くて、外したらどうしようって考えてしまっていた。でも練習を重ねるうちに自信が付いて、今は絶対決められるという強い気持ちで臨んでいる」。この日は1回戦で一度キッカーを務めていたこともあり、「1回戦より緊張した」というが、それでもしっかりゴール左に決めてみせた。 同校OBのMF藤川虎太朗(磐田→長野)が「小学校のチームの先輩」という齊藤は「直接のつながりはないけど、ずっと見ていて、ヒガシ(東福岡)に行きたいと思った」と東福岡への進学を決意。その藤川が高校2年時に優勝した2015年度大会以来の準決勝進出を果たし、「国立でプレーするのはみんなの夢」という舞台にまでたどり着いた。 ここまで4試合すべてに途中出場している齊藤は2回戦の正智深谷戦(○2-0)で後半アディショナルタイムにMF新貝颯大(3年)の追加点をアシストしているが、まだゴールはない。「まずは無失点に抑えて、個人としては結果を出せてないので、点を取ることが一番。チームが勝てればいいので、その勝利に貢献したい」。11日の準決勝・前橋育英戦へ、今度はPK戦になる前にスーパーサブとしての役目を果たすつもりだ。