“食に興味がない人”の「食生態」を探る! 食べることに関心ゼロの人は食に対するこだわりがあるのか
もともとケチなところはありましたが、自分が食べることに価値を見出していないので、食に対してビタ一文つかいたくないわけですね。本当の意味での“悪意”はないにせよ、周りからはどうしても“肝っ玉の小さいセコい人間”というレッテルを貼られることになります。
食に興味がなさすぎて協調性がない
昔の話ですが、筆者は大学時代、地方に住む友人宅に1週間ほど滞在させてもらった際に、お母さんが大量に料理を作ったのに、その家のお父さんがいきなり「カップ麺が食べたい」と言い出し、本当にカップ麺をすすり始めたのに驚いたことがあります。 別の日には、みんなで食卓を囲んだ瞬間にそのお父さんが「ラーメンが食べたくなった」と、駅前のラーメン屋に行ってしまったこともあります。気分を害しているとか、嫌味や当てつけでそうしているというのではなく、ただただ欲求に忠実というか、ごく自然にそういう行動をしているのです。というか、どんだけラーメン好きなんだって話ですが。 そして上に挙げた“食に関心がない人たち”に共通する傾向として、一緒に食事をしたときに、料理と味への感想がほぼない、というのも付け加えておきましょう。まるで宇宙食でも食べているかのように無表情で料理を口に運び、あえて感想を聞いても困惑したような表情を浮かべるばかり、というパターンが多い気がします。
では彼らは何が好きなのか?
このように食に興味がない人たちは、周りをギョッとさせたり、イラッとさせたり、時に笑わせてくれたりするわけですが、とはいえ、人間である以上、食事は毎日する必要があるわけで、何かしらのこだわりや好きな食べものはあるはずです。 そこで、筆者の知人で、自他ともに認める“食に興味ゼロ人間”・高岡祐樹さん(男性48歳・仮名)に、好物を聞き出してみることに。ちなみにこの知人は、出版社の営業職。趣味は音楽鑑賞やレコード収集、さらに自作の詩集を自費で作ったりする、どこか浮世離れした芸術家っぽい人です。いろいろ訊いてみたところ、思いもよらぬ意外なことがわかりました。