ウクライナ系住民に共和離れ…激戦州ペンシルベニア、「ロシア寄り」トランプ氏再選「絶対に阻止」
フィラデルフィア中心部では10月26日、ウクライナ系住民ら約200人がハリス氏に投票するよう呼びかける集会が開かれた。主催者の一人でウクライナの首都キーウ出身の大学職員イリヤ・クニジニク氏(41)は「ウクライナに両親を残し、親族を持つ住民も多く、トランプ氏の再選に皆がおびえている。絶対に阻止しなければ」と力を込めた。
一方、州内の東欧系住民の中で最多の約80万人が暮らすポーランド系の多くは、トランプ氏に投票する見通しだ。
フィラデルフィアに本部を置くポーランド系米国人文化センターのマイケル・ブリチャシュ会長は「ハリス氏ではプーチン氏と交渉できないが、トランプ氏ならできる」と話す。トランプ氏の当選でロシアを利する懸念については「ポーランドはNATO(北大西洋条約機構)に加盟している。心配ない」と一蹴(いっしゅう)した。
ペンシルベニア大のエカテリーナ・ロコマン上級講師(39)は「ウクライナへの深い愛着がない若い世代はトランプ氏に投票する可能性があり、ウクライナ票の全てがハリス氏に向くわけではない」と指摘した。