【ソフトバンク】近藤健介「3冠王」視野「2度とできないようなうまい打撃」で13号3ラン
<日本ハム1-7ソフトバンク>◇29日◇エスコンフィールド ソフトバンク近藤健介外野手(30)が2戦連続となる13号を放ち、リーグ本塁打キング争いの単独トップに立った。4点リードの5回2死一、二塁で日本ハム伊藤のスライダーを右翼ポール際に運ぶダメ押し3ラン。打率&本塁打でトップに立ち、打点も49打点の同僚、山川穂高内野手(32)に3差。「3冠王」も視野に入った。チームは12球団最速で今季300得点を突破し、8カード連続勝ち越しを決めて貯金は今季最多の27。快進撃は止まらない。 ◇ ◇ ◇ 懐に食い込むように入ってきたボールを捉えると、近藤はバットを高々と掲げて右翼ポール際に飛び込む打球を見つめた。2戦連続13号3ランを放ち、山川を抜き去ってリーグ本塁打争いの単独トップに立った。 4点リードの5回2死一、二塁。130キロの伊藤のスライダーに体が反応した。「2度とできないようなうまい打撃ができた。どうやって打ったのか覚えてないような感じです。2アウトからのチャンスだったので本当に最高の結果になりました」。ダメ押しの1発を、珍しく自画自賛した。 驚異的な打撃でチームをけん引している。この日は1打席目に左翼越え二塁打、2打席目は右前打と3安打猛打賞。これで6月は71打数29安打、打率4割8厘。7本塁打、22打点。まさに「ミスタージューン」と呼んでいい活躍ぶりだ。打率&本塁打の「2冠」に加え、この日の3ランで打点も46に伸ばし、49打点のトップ山川に3差と迫った。 まだシーズンは折り返していないが「3冠王」もちらつき始めた。「本当に数字がついてくれば一番いいですし、そこはまだ意識するところじゃない。山川さんが本調子になったら、あっという間に突き放されると思うので。それまでにしっかり打っておきたいなと思いますね」とニヤリ。12日のヤクルト戦の右手負傷からDHでの出場が続くが「だいぶよくなっていますし、守備にもそろそろつきたいと思う。順調に来ている」と、7月戦線に向けて気持ちを引き締めた。 川瀬の先制打から計7得点。12球団最速で今季300得点を突破した。「投高打低」と言われる今季のプロ野球だが、ホークスは6年ぶりの600得点超えのペースで着実に戦果を上げている。これでチームは8カード連続勝ち越しで、貯金は今季最多の27に。2位ロッテの敗戦で、ゲーム差は11・5に開いた。北の大地で、まさに梅雨知らずの快進撃だ。【佐竹英治】