「モラッティ時代」を引き出しに収めたインテル【ワールドサッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
「モラッティのインテル」は家父長制的経営で最後の…
モウリーニョ(左)に率いられたチームが3冠を達成し、モラッティ(右)の長年の夢が成就したのは2010年。インテルにとって最後の栄光だ。(C) Getty Images
インテルが伝説的なトリプレッタ(3冠)を達成してから、ちょうど10年が経過した。そのメモリアルデーに忘れがたき指揮官のシモーニがこの世を去り、いよいよ「モラッティ時代」は過去の引き出しの中に収められた。(文:マウリツィオ・クロゼッティ/訳:片野道郎 2020年6月4日発売ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック イタリア』を転載) ―――◆―――◆――― 2020年5月22日は、インテル・ミラノにとって特別な1日となった。歴史的な記憶の日であると同時に、大きな痛みがもたらされた日でもあったからだ。 そのちょうど10年前の10年5月22日は、ジョゼ・モウリーニョに率いられたチームがイタリア史上初の「トリプレッタ」、すなわちセリエA、コッパ・イタリア、そしてチャンピオンズ・リーグ(CL)の3冠を成し遂げた歴史的な日だ。 しかし、その記念すべき10
本文:4,500文字
購入後に全文お読みいただけます。
すでに購入済みの方はログインしてください。