【衆院選2024】政党政策アンケート:日本共産党
公的年金を積立方式に移行すべきですか?
✕反対 積立方式というのは、「国民が支払った保険料を積み立てて運用し、その運用益と合わせて老後に年金として受け取る」というものです。日本の公的年金は、もともと積立方式で始まりましたが、70年代のインフレで積立金が目減りし、事実上破綻してしまったため、「現役世代の保険料を高齢者の年金に充てる」という今の方式に変更したのです。同様に積立方式で運用されている企業年金の中にも、運用がうまくいかず予定された年金が減ってしまうところが続出しています。公的年金を積立方式に戻そうとすれば、現役世代は現在の高齢者の年金を支えながら、自分の分として積み立てる保険料も払うという「二重の負担」が生じることになってしまいます。
高齢者の医療費の自己負担の割合を増やすべきですか?
✕反対 高齢者と現役世代の「対立」を言い立て、高齢者に負担増を求めることを当たり前だとする冷酷な政治が横行していますが、高齢者をはじめ、すべての国民の人権と尊厳を守るのが政治の役割です。政府が自ら社会の分断を進め、世代間のバッシングを助長するなど許されるものではありません。一昨年、75歳以上で所得が一定額を超える人の医療費の窓口負担を1割から2割に引き上げる改悪が強行されたため、深刻な受診抑制が起こっています。病気にかかりやすく、治療に時間もかかる高齢者の自己負担は、現役世代より低くしてこそ負担の公平がはかれます。不公平を拡大し、高齢者の命と健康を脅かすだけの改悪はやめ、負担の軽減こそ進めるべきです。
憲法9条に自衛隊の存在を明記すべきですか?
✕反対 改憲勢力は「ただ自衛隊を書き込むだけ」といいますが、まったく違います。自民党はいま、同党憲法改正推進本部が2018年に作成した「素案」を前提に議論していますが、それは9条の後に「9条の二」を新たに設け、「前条の規定は…必要な自衛の措置をとることを妨げず、そのための実力組織として…自衛隊を保持する」としています。この「必要な自衛の措置」には限定がなく、個別的自衛権だけでなく集団的自衛権の行使も可能と解釈することが可能となります。安保法制が集団的自衛権行使の要件とした「存立危機」事態を超えた、フルスペックの行使に道を開くものであり、絶対に許されません。