日本人は「六本木や渋谷は汚い」というが…スウェーデン人男性が語った、日本人の不思議な「汚いの基準」
食体験が旅の目的。根強い「抹茶」人気
2024年9月18日、日本政府観光局(JNTO)は、8月の訪日外客数を発表した。その数は、前年同月比36.0%増の293万3000人。7月までの300万人超え連続記録は途絶えたが、相変わらずの円安も追い風となってか、好調は維持されている。 【マンガ】カナダ人が「日本のトンカツ」を食べて唖然…震えるほど感動して発した一言 日本に訪れる外国人観光客の目的はさまざまだが、「日本食を食べること」はとくに関心度が高い。そして、寿司やラーメンなどの定番の食べ物はもちろんだが、お菓子やスイーツに注目する外国人も多いようだ。台湾・香港に住む人を対象にしたアンケートによると、日本で買いたいもの1位がお菓子であったとか。インバウンドに対応すべく、インバウンド向けのお菓子ブランドを新しく立ち上げた食品メーカーもある。さまざまなインバウンド向けお菓子・スイーツで定番となっていて欠かせないのが「抹茶」だ。 この抹茶について、外国人がその魅力を語っている「Momoka Japan」の動画を見てみよう。YouTubeチャンネル「Momoka Japan」は、日本の食文化を世界に発信する文化の架け橋のひとつとなっているコンテンツだ。街ゆく外国人観光客や日本で暮らす外国人に声をかけ、日本食の魅力を伝えるという動画が、視聴者の心を掴んでいる。 関西出身のMomokaさんと、好奇心旺盛な外国人ゲストが会話をしながら食事を楽しむ動画は、「仕込みなし」「台本なし」「一発撮り」がモットーで、自然体の会話や時に出る意外なリアクションが、チャンネルの魅力となっている。2017年に始動した「Momoka Japan」はどんどんファンを増やし、2024年10月現在チャンネル登録者数は91万人を超えている。 そんな「Momoka Japan」の動画の中から、抹茶スイーツをテーマにした「スウェーデン人が日本の極上スイーツに大感激!Trying Japanese sweets」という動画を紹介しよう。
日本茶専門家がおすすめする抹茶スイーツ
今回Momokaさんのインタビューを受けたのは、2回目の動画出演となるスウェーデン出身のアントンさんと、アントンさんと同じくスウェーデン出身のオスカルさん。オスカルさんは日本で8年暮らしていて、日本茶インストラクターの資格をもつ日本茶の専門家。本も出しているほどの著名人だ。 そんな専門家とともに今回味わうのは抹茶スイーツだ。「抹茶は日本だけでなく世界で人気が出てきていて、抹茶スイーツはコンビニでも手軽に買えるけど、本物の抹茶を味わう機会ってないよね?」とオスカルさん。「今日は本物の抹茶が味わえるお店を紹介するよ」と、今回はなんとMomokaさんではなくゲストのひとりが紹介するスタイルだ。 訪れたのは、「IPPUKU&MATCHA」。宇治産の抹茶専門店だ。オスカルさんいわく、「ここのオーナーは六本木にフレンチのお店も出しているから、ここのスイーツはフレンチっぽい」そう。店内は空間づくりのこだわりも強く、水の音も流れている。 そんな素敵な店内で、まずはふたりの来日のきっかけから聞いていく。アントンさんがはじめて日本を訪れたのは、5年前。モデルの仕事で毎年2か月は日本にいたそうで、その後「日本が大好きすぎてとうとう引っ越しちゃった」のだという。それから2年半ほど経つが、「住めば住むほど好きになる」とアントンさん。日本で8年暮らしているオスカルさんも「僕も日本を愛してる」と語る。「高校生のころから日本茶が好きで、大学入学後に日本茶の専門家になる資格があることを知った」という。「当時はソムリエやバリスタが人気職だったけど、僕は日本茶が大好きだから日本茶のソムリエになりたいと思った」ということで、そこから日本語を勉強し始めたそうだ。 また日本の印象について、アントンさんは「日本人が思う『汚い』の基準って本当におもしろい」と言う。「みんなが汚いって言う六本木も渋谷もスウェーデンと比べたらめちゃくちゃきれいだよ」というアントンさんの言葉に、オスカルさんが「日本人が治安が悪いと思う場所も、海外から見たら全然そんなことない」と続けると、「日本に住み始めて2年半、身の危険を感じたことは一度もない」とアントンさんも同意する。 メニュー表を見ながら、アントンさんから質問が出た。「茶葉によって味が異なるっていうなら、専門家は少しの違いでも区別できるの?」と専門家の腕を試す問いだ。これにオスカルさんは「一度飲んだことがあるお茶なら違いは簡単にわかるよ。違いを感じるのは全然難しいことじゃない」と涼しげに答える。