銚子漁港、令和6年の水揚げ量は2年連続の2位 不漁響き首位の釧路漁港に水あけられる
国内有数の漁港で知られる銚子漁港(千葉県銚子市)は今年、年間水揚げ量の日本一奪還は難しく、2年連続で2位にとどまることが確定的となった。主力のサバとイワシの不漁が響き、首位の釧路漁港(北海道)に水をあけられている。27日が今年の水揚げ最終日だが、水揚げ量の多い巻き網船の入港予定はなく、逆転は難しい。市が26日、明らかにした。 市によると、銚子漁港は昨年、年間水揚げ量で釧路漁港に抜かれ、一昨年まで12年連続の首位の座を明け渡した。今年、首位奪還を目指したが、銚子漁港の水揚げ量は25日までの時点で14万1065トン。26日分を加えても15万トン弱にとどまり、昨年よりも4万トンほど少ない。ライバルの釧路漁港も昨年に比べて減らしたが、今年は17万3千トン(23日時点)で銚子漁港を上回る。 銚子漁港の水揚げ量の落ち込みはサバの不漁が最大の要因だ。今年は7542トン(23日時点)で昨年に比べて57%も減少した。令和3年は10万トン台だった。1万トン割れは平成4年以来だという。年間水揚げ量の8割程度を占めるイワシも11万5275トン(同)と昨年比で2割程度減った。 越川信一市長は26日の記者会見で、サバとイワシの水揚げ減少について「いろいろな説があるが、温暖化や黒潮の蛇行の影響があるのではないか」と分析した。「漁師街・銚子」として首位奪還を果たせない情勢には「(漁業は)製氷、運搬、燃料を含めてさまざまな分野に影響を与える基幹産業。水揚げ量の回復を願っている」と述べた。(岡田浩明)
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