厳しい経営状況で今季の営業困難に 福島・猪苗代町の箕輪スキー場 従業員の大半が退職し休業状態続く 周辺の宿泊施設にも影響
福島県猪苗代町の箕輪スキー場が、今シーズンの営業を休止することになった。従業員の大半が退職し、休業状態が続いていた。周辺宿泊施設にも影響が及び、猪苗代町は再開に向け努力するが、スキー場経営の厳しさが浮き彫りとなった。 【画像】今季は降雪に期待できそうだが…営業の見通しが立たない箕輪スキー場(2024年11月撮影)
厳しい経営 従業員の大半が退職
福島県猪苗代町にある箕輪スキー場は、隣接するホテルとともに東京都の企業と猪苗代町が出資する「横向高原リゾート」が運営をしているが、休業状態が続いていた。 2024年11月19日に開かれた猪苗代町の全員協議会。関係者によると、町側が施設を運営する横向高原リゾートの経営状況が厳しく従業員の大半が退職した状況を明かし「今季の営業は難しい状況である」と説明したという。 かつては、ゲレンデがオープンすると多くのスキーヤーで賑わった箕輪スキー場。福島県の内外から人気を集めていた。
周辺の宿泊施設にも影響
箕輪スキー場の利用客が宿泊客全体の3割を占めている「マウント磐梯」。予約が入っていた団体客はキャンセルとなったが、やむを得ない状況と受けとめている。 マウント磐梯の一ノ瀬正一社長は「非常に困惑している。スキーの修学旅行が無いということになると、3月まで旅館がガラガラの状態になるので、我々の営業としても非常に苦しくなる」と話す。
町は営業再開に向け努力するも
猪苗代町では、これまで営業の継続に向けて従業員の確保を図るなど調整を続けてきた。しかし11月28日に、猪苗代町は箕輪スキー場と隣接するホテルについて今シーズンの営業は困難と判断し、休止することを明らかにした。町は「一日も早い営業再開を目指し、引き続き調整していく」と話していて、施設の維持管理や保守作業を継続することにしている。 ここ数年は、コロナ禍や暖冬による雪不足とスキー場の運営には厳しい状況も続いていた。 スキー場は福島が誇る冬の観光の目玉でもある。再び多くの人で賑わうことが期待される。 (福島テレビ)
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