映画『ラストマイル』石原さとみや綾野剛らの出番は少なくて正解だった? シェアード・ユニバースの魅力とリスクとは?
社会問題とエンタメの絶妙なバランス
色々と書いたが、筆者は『ラストマイル』が好きだ。 野木、塚原、新井の三氏が、社会問題を伝える使命感に駆られながらも、エンタメとのバランスを崩さないよう努めていたのが感じられた。 「シェアード・ユニバース」はリスクを孕むが、この成功を次に繋げ、これからも骨がある作品を作り続けてほしい。 【中川真知子プロフィール】 映画xテクノロジーライター。アメリカにて映画学を学んだのち、ハリウッドのキッズ向けパペットアニメーション制作スタジオにてインターンシップを経験。帰国後は字幕制作会社で字幕編集や、アニメーションスタジオで3D制作進行に従事し、オーストラリアのVFXスタジオ「Animal Logic」にてプロダクションアシスタントとして働く。2007年よりライターとして活動開始。「日経クロステック」にて連載「映画×TECH~映画とテックの交差点~」、「Japan In-depth」にて連載「中川真知子のシネマ進行」を持つ。「ギズモードジャパン」「リアルサウンド」などに映画関連記事を寄稿。
中川真知子