立民・辻元清美氏、石破首相に〝愛のムチ〟「評論家総理で終わるのか」「一人スマホ不安」
立憲民主党の辻元清美参院議員は3日の代表質問で、石破茂首相(自民党総裁)に対し、過去の言動との整合性を疑問視するなど厳しく迫った。「ぶれずに自民の膿を出し切って改革してくれると期待された。総理になってがんじがらめになって何も変わらない。誰が総理になっても自民党政権では真の改革は難しい」と退陣を求めた。辻元氏は、就任前は時の政権に対し批判と苦言を辞さなかった首相の姿を好意的に見ていただけに、辻元氏なりの〝叱責〟といえる。 【写真】参院本会議で立憲民主党の辻元清美代表代行の代表質問を聞く石破首相 ■「流行語」を早速引用 「ムッとして答弁されていたように見える。これこそ『ふてほど』。不適切にもほどがある」 辻元氏は冒頭、首相の答弁姿勢について、2日に発表された「現代用語の基礎知識選 2024ユーキャン新語・流行語大賞」を引用し、「きょうはさわやかにお答えいただきたい」と切り出した。 首相を巡っては2日の代表質問で、企業団体献金などについて答弁する際、激しいヤジが起こり、その方角をにらむような場面もあった。 辻元氏は、ペルーで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)での首相の立ち居振る舞いにも言及。「自席で1人でぽつんとスマートフォンをいじっていた姿を見て、一抹の不安を覚えた。というのは、総理は人付き合いが悪いと聞く。総理外交は人付き合い良くやっていただかなければ困る」と苦言を呈した。 ■ぶれまくっている 首相が9月の党総裁選での発言と異なり早期解散に踏み切ったことについては「自己都合解散だ。能登半島の被災者支援より裏金隠しだ」と批判した。 首相が11月29日の所信表明演説で、昭和32年の石橋湛山内閣の施政方針演説を引用したことも、辻元氏は「湛山氏は時の体制にあらがい、総理になっても信念を曲げなかった。就任してすぐにぶれまくっている石破総理と湛山氏は正反対に見える」と指摘した。 「石橋湛山氏はこう言っている。『政治家にはいろいろなタイプがいるが、最もつまらぬタイプは自分の考えを持たない政治家だ』。総理、このまま、あなたはぶれまくって湛山氏のいうつまらない政治家になってしまうのではないか」と訴えた。 ■「私、ちょっとうれしかった」