不妊治療はワンチームで取り組む時代、婦人科医師・泌尿器科医・胚培養士など 悩めるカップルをサポートすることが重要
良く寝る。適度な運動。バランスの良い食生活。なるべくストレスをためない。
②「熱」は危険! 適温は33~35℃と心得よ
精巣(睾丸)で精子を作る機能は熱に弱い。精子の機能を保つには33~35℃が理想的。ブリーフよりもトランクス、長時間のサウナや入浴で睾丸を高熱にさらすのは、精子産生のためにはほどほどに。膝の上でのPC操作や前ポケットにスマホも要注意。
③禁欲は無用
過度にセックスやマスターベーションを控えるのは間違い。長い期間射精しないでいると、精子の質は落ちる。意識して定期的に射精しよう。
④不適切なマスターベーションに注意
「床オナ」や「強グリップ」など、普段から刺激の強いマスターベーションを行っていると膣内射精障害になるリスクがある。
⑤不安は早めに医師に相談&検査
心配を抱えて悶々(もんもん)と悩むより早めに動くこと。
正しい生活習慣が妊孕性(にんようせい=妊娠する力)を高めることや、男女共に加齢で妊孕性が落ちていくなど「性と生殖に関する健康」に関する知識を広めることも少子化対策には必要と考える。 (取材・熊本美加) =おわり
■平松一平(ひらまつ・いっぺい) 順天堂大学大学院医学研究科泌尿器科学講座助教。2013年順天堂大学卒業。日本生殖医学会が定める認定研修施設の一つである獨協医科大学埼玉医療センター・国際リプロダクションセンターでの研修を経て、現在、順天堂医院で男性妊活外来を担当する。生殖医療専門医、泌尿器科専門医・指導医、日本性機能学会専門医、内分泌代謝科(泌尿器科)専門医、日本排尿機能学会専門医、難病指定医。