白熱のMLB本塁打競争!新人対決を制したメッツのアロンソはブーイング浴びて年俸2倍の賞金1億円をゲット!
MLBオールスターゲームのホームランダービーが8日(日本時間9日)、クリーブランド・インディアンスの本拠地プログレッシブ・フィールドで、両リーグの強打者8人が参加して行われ、メッツのピート・アロンソ(24)が優勝した。決勝はアロンソ対ブルージェイズのブラディミール・ゲレーロ・ジュニア(20)のルーキー対決となりアロンソが23本を放った。新人の優勝は史上2人目。2007年にホームランダービーで優勝している殿堂入りの父の系譜を継ぐゲレーロが1回戦、準決勝と大会記録を更新する絶大なパワーを見せつけたが、最後は体力が持たずに敗退した。優勝賞金は今大会から100万ドル(約1億800万円)にアップ。年俸がメジャー最低年俸の55万5000ドル(約6000万円)のアロンソは、本塁打競争では珍しいブーイングの洗礼を浴びたが、美味しい賞金をゲット。メジャーリーガーらしく優勝インタビューで賞金の計10%(約1000万円)を寄付することを明らかにした。 先攻のゲレーロは準決勝で40発を打った疲労の影響もあって22本で止まっていた。本塁打競争は4分間の持ち時間に何本打てたかの本数勝負。ただし440フィート(134メートル)を超える飛距離の本塁打を2本以上マークするとプラス30秒のボーナスタイムがもらえる。また連続して打つことで疲労が溜まるため、自由に45秒の休憩タイムを1度だけ取ることができる(決勝は2度)。 後攻のアロンソはエンジンのかかりが遅かった。8本を打った残り2分47秒でタイムを取った。同じく球宴に選ばれたメッツのジェフ・マクニールが水を持ってきてくれた。 ESPNによると、そのときチームメイトは「無理に引っ張ることないぞ。センター狙いでオーバーするから」とアドバイスを送ったという。このアドバイスで力みが消えたアロンソが量産体制に入る。 逆方向の右中間へ連発。22本で並ぶと、続けて勝利を決定づける23本目をレフトの中段へ。高さと大きな円を描くフライボールはアロンソの代名詞である。バットを放り上げて喜びを表現したアロンソは、投手を務めてくれた親戚のデレック・モーガンと抱き合い、ゲレーロとも健闘を称えあった。規定時間を18秒残しての勝利だった。 「素晴らしい思い出になりました。夢がかなった。いろんなものがかかった場でしたが、これだけのものを得られて賞金を得ることができました。国を守ってくれた人のために5%を寄付したいと思います」 アロンソは人気ミュージシャンのダディー・ヤンキーから記念の大きな銀メダルを首にかけてもらいインタビューに答えた。 祖父が軍人だったアロンソは賞金の5%(約500万円)を傷痍軍人のプロジェクトに、そして、もう5%を9・11の救助活動で亡くなった消防士のステファン・シラー氏の名前が付いた「トンネル・トゥ・タワーズ基金」に寄付することを表明した。社会貢献を常に考えるメジャーリーガーらしい行動だった。