国民民主党の「ホテル代112万円」消えた血税…玉木の擁護の声も元国会議員は「世論は不倫を嫌う、そして政治家は立場が厳しくなる」
別に玉木代表でなくても政策は進められる
先の衆院選、国民民主党に投票した中小企業勤務の30代男性(既婚)はこう嘆く。 「ハニトラだなんだとその『節度』を説いていた本人がグラドルと不倫でそれを認める、まったく何をしていたのか、悔しいです」 それでも彼は今後も国民民主党を支持すると語る。 「現役世代のサラリーマンにとって既存政党がどこも駄目なわけですから、期待するしかないんです。手取りも減ってばかりですし、現役世代ばかりが損をしている。国民民主党には頑張ってもらいたい」 しかし玉木氏が代表であることにこだわる必要はないとも。 「別に玉木代表でなくても政策は進められるわけで、まあ、ゆくゆく代表交代でいいかなと思います。代表という立場でなくても活躍できる人でしょうし」 その玉木代表は13日、「けじめが必要だ」と党倫理委員会に自らの調査を委任することを決めた。本来は党の仲間があえてそれを言い出すべきだったように思う。不倫発覚即日に党をあげての続投支持も印象を悪くした。 そこで評価を上げたとされるのが国民民主党の伊藤孝恵参議院議員である。「最低だ」「千載一遇のチャンスに何やってくれてんだよ」とXにポストした。これ、政治家として非常に勇気が要る。 残念ながら多くの会社もそうだが、政党も本当のところフラットかつ自由な組織ではない。上には基本、絶対だ。特に若手や新人は右向け右をするしかない。長老や実力者、幹部には逆らえない。それでも素直に叱咤の声を上げた。
国民民主党が現役世代の多くに受け入れられた理由
冒頭の元議員もこう評価する。 「そういう厳しいことを言ってくれる仲間を一番大事にすることだ。歴史を見ても贔屓の引き倒しの取り巻きばかりを頼った政治家の末路は残念なものばかり、ヒラメのように上ばかり見る若手だらけの自民党に比べれば、国民民主党が健全な証拠だ。若い政党の良いところだ。公明正大を愚直に貫くべきだ」 主義主張の是非はともかく、自由闊達、健康的な言論こそが国民民主党が現役世代の多くに受け入れられた理由のように思う。「手取りを増やす」というシンプルな政策もわかりやすかったのだろう。 そうした国民民主党という、既存政党とは違う希望を国民に見せてくれる政党が一定の支持を集めた。それだけは確かなように思うし、現役世代が多いとされる支持者617万票の切実な願いを国民民主党が背負っていることも確かだ。 躍進から一転、「浮かれていた」とする玉木代表自ら冷水を浴びせる事態となってしまった国民民主党――617万票の願いに対する玉木代表の言う「けじめ」と政策の行方が注目される。
日野百草