「歯ブラシは毎晩、石けんで洗って!」と呼びかけるTikTok動画が話題に…英医師が衛生管理の“新常識”を力説
口内をリフレッシュしてくれる歯ブラシだが、油断していると歯ブラシ自体が想像以上に汚れてしまうようだ。毎日石けんで洗うよう呼びかける医師のアドバイスが話題を集めている。 【動画を見る】「歯ブラシは毎晩、石けんで洗って!」と呼びかけるTikTok動画 アメリカの救急救命医であり、医療情報などを発信するTikTokerとしても人気のジョー・ウィッティントンさん(フォロワー数190万)が、洗浄の必要性をTikTokで力説。見落としがちな衛生面の落とし穴として、ニューヨーク・ポスト紙など多くの海外メディアでも取り上げられた。 動画冒頭、「みなさん、ちょっとした健康のコツをお伝えしたいんです」と切り出したウィッティントンさんは、「健康に大きな影響がありますし、たった30秒で済みます」と前置き。ほとんどの人が実践していないであろう行動を紹介したいと呼びかける。 ここで愛用の電動歯ブラシを取り出し、片手に持ちながらウィッティントンさんは続ける。「毎晩欠かさず、歯ブラシの毛の部分を石けんと水で洗ってほしいんです」 歯ブラシは直接口に含むものであるため、衛生的に保つことは非常に重要だという。「(洗浄は)口内で繁殖するバクテリアやプラークの量に直接影響します」と述べ、毎晩の手入れの大切さを訴えた。
心臓や血管の健康にも影響が
歯ブラシが不衛生の場合、影響は口内だけでなく、全身の健康に及ぶおそれもあるという。「口内のバクテリアは、心血管系(心臓と血管)の健康にも影響する可能性があることが、複数の研究で示されています」。長期的には、心不全や心血管系の萎縮などを引き起こすことがあるとウィッティントンさんは警鐘を鳴らす。 動画では具体的な研究論文に触れていないが、例えば イギリスの週刊科学誌であるニュー・サイエンティストは昨年12月の記事で、「あなたの口の中には、数え切れないほどのウイルス、真菌、バクテリアの軍団が住んでいる」と指摘。その数は約700種類にのぼると述べ、正常なバランスを維持することがアルツハイマーからがんまで各種の予防に有益であると論じている。 記事は心臓病についても、ケープタウン大学の専門チームの研究により、心臓発作や脳卒中の重篤度と口内細菌のあいだに強い関連があることが示唆されたと紹介。また、1万人以上を15年間かけて追跡した別の研究において、歯周病の人はそうでない人に比べ、脳卒中になるリスクが2倍以上であることが判明したという。