マルウェアの多くがWindowsが攻撃対象、2024年は19%増
サイバー攻撃は、年々増えているようだ。カスペルスキーのセキュリティリサーチチームが2024年(1月~10月)のサイバー脅威の動向を発表した。 それによると、カスペルスキーの製品が検知した悪意のあるファイルは、1日当たり平均46万7000件に上り、前年同期比で14%増加している。 今年もWindowsが主な攻撃対象で、Windows向けのマルウェアは検知したマルウェア全体の93%を占めている。前年同期比で19%増加しており、もっとも拡散されたマルウェアの種類はトロイの木馬で、33%も増加している。また、「Trojan-Dropper」と呼ばれる悪意のあるプログラムの使用は2.5倍(150%増)となっている。 今回特に注目すべき点は、カスペルスキーが設置したTelnet・SSH接続のハニーポットを用いて観測したIoT機器を狙う攻撃において、日本が攻撃元デバイスをホストする国の上位5位に初めてランクインしたこと。これは上昇傾向にあるため、引き続き注視が必要とされている。 最近は、バラマキ型より標的型攻撃が増加しており、マルウェアはターゲットのネットワークに入り込んで目的の情報の在処を見つけて初めて実行するため、これまでのアンチウイルスソフトでは防ぎきれない。また攻撃者はマルウェアや技術、手法を絶えず開発し続けており、AIツールの活用でマルウェアの作成やフィッシング攻撃の効率化が進んでいるとしている。 多様化する攻撃手法に対抗するために、最新のセキュリティ対策を導入することが重要で、常に警戒を怠らないことが信頼を損なわない唯一の手段となっている。 出典:カスペルスキー「Kaspersky Security Bulletin」より
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