斎宮跡など巡り探究学習 生徒自身も〝ガイド〟務める 三重・明和中2年
三重県多気郡明和町坂本の町立明和中学校(川田佳也校長、590人)の2年生は6日から、地域のさまざまな場所で体験学習を行っている。生徒たちは実際に現場で歴史や文化に触れて、学びを深めていった。 町内の小中学校が、小中一貫教育の中で、2026(令和8)年度から地域学習を本格的に実施するのに向けて動いている。本年度は同中2年生が先行実施として、総合学習の時間に地域について学ぶ探究学習を行っている。 生徒たちは▶歴史▶伝統文化▶伝統産業▶地域活性化▶環境・福祉――の五つの探究テーマで、さらにそれぞれ六つの講座に分かれて各班で課題解決学習や地域学習を行っている。 今回はそれぞれ3日間の日程で体験学習を実施している。 うち、「歴史」をテーマにした講座「史跡斎宮」では、いつきのみやガイドボランティア(田所秀明会長)と共に斎宮歴史博物館(竹川)やいつきのみや歴史体験館(斎宮)をはじめ、斎宮の主要な施設や史跡を回り、説明を受けた。 7日には田所会長(74)、田垣実郷さん(74)、佐々木史子さん(74)らから話を聞いた後、中学生6人が、いつきのみや地域交流センター(斎宮)から史跡を眺めた。また史跡の東の端や、現在発掘調査をしている場所などを訪れた。 午後からは生徒たちか〝ガイド〟を務め、佐々木さんたちに斎宮の竹神社やさいくう平安の杜(もり)などを案内し、学びの成果を披露するなどした。 小掠朱舞さんは「歴史の道はよく通っているけど、歌碑が立っていて、斎王の和歌が書かれていると知りました。改めて斎宮のことを知ることができた」、木下莉沙さんは「貝合わせとか、今は全然ない遊びを体験できて楽しかった」とそれぞれ話した。 その他、「みいと織り」講座では染め体験、「明和の防災」では津波避難タワーを訪れるなど、それぞれの体験を通して探究を深めた。