ドジャースは”世界一”になれない…?プレーオフ進出の条件を徹底解説!【コラム】
プレーオフ新制度に不満続出…?
2022年に締結された労使協定によりプレーオフが12チームに拡大されて以降、プレーオフはアンフェアであるとの論調が高まった。これは2022年にメジャー全体勝率1位,3位のドジャース、ブレーブスが、2023年にはトップ3のブレーブス、オリオールズ、ドジャースがチーム最初のラウンドで敗退したからだ。 このトップチームが敗退している原因として、ワイルドカードシリーズ終了を待つ5日間で調子を乱してしまうことが挙げられる。比べてワイルドカードを戦うチームは消耗がありながらシリーズを勝つことで調子を上げ、勢いがつく。 これではせっかく地区優勝を果たしたチームに対して不利なのではないかと言う話だ。一方でアストロズは2年連続ディビジョンシリーズを突破し、2022年にはワールドチャンピオンとなっており、一概には言えない状況となっている。 2年連続で圧倒的な差をつけて地区優勝しながらもシリーズ突破をできていないドジャースとブレーブスの首脳陣は依然地区優勝を目指すとしているが、2023年プレーオフで進出チーム中勝率が最下位のダイアモンドバックスがワールドシリーズ進出を果たした前例から、現在のメジャーではプレーオフ圏内に入ってしまえばなんとかなるとの風潮が広がりつつある。 戦略性を魅力の一つとしているメジャーリーグにおいて、その戦略性による効果を否定する事態となってしまっている。これはトレード・FA市場の活気にも影響してくる話である。 前述の労使協定交渉の際に選手側は球団がチーム強化に資金を投下することを促すために、レギュラーシーズンの成績をしっかりと反映したアドバンテージをプレーオフに準備するように要求していた。 短期決戦において弱小球団が金満球団を倒すのもプレーオフの醍醐味であるが、それはレアケースに留め環境はレギュラーシーズンの結果を反映するようにすべきだ。 昨季からはドジャースとブレーブスがワイルドカード終了を待つ際にシミュレーション試合をするなど適応する試みが見られている。今年のプレーオフではそのような点も注目していきたい。
ベースボールチャンネル編集部