「お盆芸に抵抗がないのはアルバイトのおかげ」30歳で芸人転向 長い下積みを経験したアキラ100%の過去「有名俳優の運転手も経験し」
2017年、42歳のときに「R-1グランプリ」王者になり、ピン芸人として活躍するアキラ100%さん。実は芸人の道を目指したのは30歳のとき。「タンバリン」というコンビで将来の活躍を夢見ながらアルバイトに励む日々でした。(全4回中の1回) 【写真】「この歳で仕上がってる!」学ラン中学生のアキラ100%さん など(全15枚)
■教員志望から役者を目指すも… ── お笑い芸人になったきっかけを教えてください。 アキラ100%さん:最初は役者になりたかったんです。高校のときに演劇部に入って「舞台が楽しい」と思ったのがきっかけです。大学では中学と高校の教員免許を取ったので教員になることも考えたのですが、演劇の世界への憧れがあって。20代のころは「いつか役者として成功したい」と思って活動していました。アルバイトを転々としながら、月謝を払って芝居の稽古をする養成所に通ってオーディションを受けていましたが、全然うまくいかなかったですね。
当時、オーディション情報が載っている雑誌が出ていたので毎月買って、いろいろな事務所に履歴書を送っていました。ある事務所が最終選考まで残してくれて、「役者の勉強をしながら事務所の手伝いをしてみない?」と声をかけてくださったんです。それが当時、椎名桔平さんが所属されていた事務所で。そちらでお手伝いをさせてもらっていたら、椎名さんの現場マネージャーの方がちょうど辞めることになって、「車の免許を持っているなら」と現場マネージャーをやらせてもらうことになりました。
でも、車の運転はうまくないし、気が回らないし、現場をうろちょろしても役に立たなくて。結局、迷惑をかけっぱなしで、半年もたたずに辞めてしまいました。 ── ほかにどんなアルバイトを? アキラ100%さん:登録制の日雇いバイトもしましたし、製本工場、皿洗い、マンションの水道管の清掃…いろいろやりましたね。塾の講師もやりました。最終的に落ち着いたのは、スポーツクラブのインストラクターです。当時、お金がなくて埼玉県秩父市の実家に住んでいて、稽古やオーディションのために東京へ通うのに、交通費を出してくれるアルバイトを探していたんです。ちょうど、所沢のスポーツクラブでインストラクターを募集していて。未経験でもいいということだったので応募したのですが、僕が最年長でした。27歳のときです。