「103万円の壁」見直し、自公と国民民主が20日にも合意へ…基礎控除など引き上げ
自民、公明両党は19日、国民民主党が求める「年収103万円の壁」対策として、所得税の非課税枠となる基礎控除などを引き上げる方針を政府の総合経済対策に明記する考えを同党に伝えた。20日にも3党で合意する。 【図表】さっと分かる…「103万の壁」見直しのイメージ
国民民主は、年収が103万円を超えると所得税が課される「103万円の壁」の見直しを求めており、明記はこの主張に沿ったものだ。政府が22日に閣議決定を目指す経済対策にこうした方針を盛り込む方向だ。国民民主は、ガソリン税を一時的に下げる「トリガー条項」の凍結解除も主張しており、与党はガソリン減税の検討を明記する方針だ。
3党の政調会長による会談が19日、国会内で開かれ、自民の小野寺、公明の岡本、国民民主の浜口各政調会長らが出席した。与党は会談で「103万円の壁」の見直しなどを盛り込んだ文言案を国民民主側に提示した。浜口氏は会談後、記者団に「かなり前向きな打ち返しがあった。お互いの間合いは詰まってきている」と評価した。
国民民主は「103万円の壁」を巡り、基礎控除などを178万円に引き上げるよう訴えているが、政府は引き上げた場合、国と地方で7兆~8兆円程度の税収減になると見込んでいる。
3党は20日に再び政調会長会談を行い、最終的な文言を決定したい考えだ。これに先立ち、税制調査会長による協議も行う予定だ。