日産がけん引するも日本のEV販売台数全体は失速! 2025年に各メーカーから登場が予想される新モデルに期待しかない
2年前のEVシェア率と同等に
日本国内における2024年10月のEV販売動向が判明しました。販売台数・シェア率ともに前年比マイナス成長というEVシフト停滞模様を解説します。 【写真】日本上陸決定! 日産さくらのライバルなるか「ヒョンデ・インスター」とは まずこのグラフは、2018年以降のBEVとPHEVの合計販売台数を月間ベースで示したものです。直近の2024年10月の販売台数は7321台と、前年同月比で-32%とEV減速の兆候が見てとれます。とくに2023年12月以降、11カ月連続で前年同月比マイナス成長という状況です。 次に新車販売全体に占めるBEVとPHEVの合計販売台数の比率を示したグラフを見てみると、直近の10月は2.17%と、前年同月に記録した3.22%と比較してもシェア率が低下しています。さらに、2年前である2022年10月が2.11%であったことから、2年前のEVシェア率と同等水準まで落ちてしまっているわけです。 次にBEVの販売動向を詳細に確認していきましょう。このグラフは普通車と軽自動車それぞれのBEV販売台数の変遷を示したものです。直近の10月はBEV全体で4317台と、前年同月比で-34.6%と低調です。 さらにこのグラフは、普通車セグメントを日本メーカーと輸入車メーカーそれぞれにわけて示したものです。白の輸入EVは前年同月比-4%に留まったものの、ピンクの日本製EVは785台と、前年同月比-44%と失速しています。よって、現在の日本国内のEVシフト後退のもっとも大きな要因は、日本メーカーの、とくにリーフやアリア、bZ4Xのような普通車セグメントの需要が大きく低下しているからだといえます。 また、累計販売台数を年別に比較すると、2024年10カ月間で5万台弱ものBEVを発売したものの、2023年の10カ月間では7.5万台を発売しており、2024年末にかけてどれだけ盛り返しを図ることができるのかに注目です。 さらに、現在の日本のBEVシェア率が世界の主要国と比較してどれほどの立ち位置であるのかを確認すると、日本は10月に1.28%というシェア率で最低水準です。まだ10月の各国の最新販売データが更新されていないものの、9月の世界全体のシェア率は16%に到達。さらに中国市場は10月で30%程度と、日本とさらに差をつけてEVシフトを進めています。