トランプ氏、公的医療保険トップにTV司会者「ドクター・オズ」
Ahmed Aboulenein [ワシントン 19日 ロイター] - トランプ次期米大統領は19日、「ドクター・オズ」で知られる医師でテレビ司会者のメフメット・オズ氏を、高齢者向け公的医療保険「メディケア」と低所得層向けの公的医療保険「メディケイド」を運営するメディケア・メディケイド・センター(CMS)の長官に起用すると発表した。 トランプ氏は、オズ氏と次期厚生長官に指名されているロバート・ケネディ・ジュニア氏が連携し、医療業界の課題に対処して「無駄と不正」を削減すると説明。「われわれの壊れた医療保険制度は一般の米国民に害を与え、国の予算を押しつぶしている」と指摘した。 オズ氏は2022年の米中間選挙で、トランプ氏の推薦を受けペンシルベニア州上院選に出馬したものの、民主党候補に敗れた。 Xへの投稿で、ケネディ氏のリーダーシップの下、「米国を再び健康にする(Make America Healthy Again)」ことを楽しみにしていると述べた。 BMOのアナリスト、エバン・セイガーマン氏はオズ氏の起用について、製薬会社を遠慮なしに批判するケネディ氏の指名に比べ、製薬会社から否定的な反応が出る可能性は低いと指摘する。 「オズ氏は物議を醸すことが多く、有名なTVパーソナリティーであるものの、メディケアの適用拡大や価格設定の課題に取り組む姿勢は長い目で見れば製薬業界にとってプラスになる可能性がある」と語った。 米国の主要な医療保険株は軒並み堅調。ユナイテッドヘルス、ヒューマナ、モリナ・ヘルスケアは時間外取引で1─2%上昇した。