豪快に宙を舞う 最高峰のトリック 「Xゲームズ」千葉大会
千葉市の幕張メッセに用意された特設コースを、スケートボーダーやBMXライダーが縦横無尽に駆け回る。スロープを利用したジャンプの大技を決めると、会場を埋め尽くしたファンから、割れんばかりの歓声と拍手が湧き起こった。 【写真をもっとみる】BMX・パーク決勝で豪快なエアーを決める東京五輪金メダリストのローガン・マーティン 世界最大のアーバンスポーツの祭典「Xゲームズ」千葉大会が9月20日から22日、幕張メッセで行われた。Xゲームズは1995年にアメリカで始まった。夏はスケートボードとBMXにモトX(バイク)、冬はスキーとスノーボードなどの競技で華麗なトリックを競い合う。 国内での開催は3回目となり、今回は世界14カ国から約80人のトップアスリートが招待され、熱い戦いを繰り広げた。 なかでもスケートボードは、東京・パリと五輪で2連覇を果たした堀米雄斗の活躍もあり日本の「お家芸」といわれる人気の競技だ。 期待にたがわず、男子ストリート、白井空良(そら)の金メダルに続き、根附海龍(かいり)が銀、小野寺吟雲(ぎんう)が銅で表彰台を独占。女子ストリートでは伊藤美優が銀、赤間凛音(りず)が銅と日本勢が層の厚さを見せつけた。 さらに中学3年の猪又湊哉(そうや)が半円状のコースで競われる男子バートで銀、ベストトリックで銅を獲得、「大歓声の中で滑ってメダルを取れたのはうれしい。次こそ優勝したい」と決意を語った。 目標は2028年のロス五輪。得意のハイエアーを武器にパークの金メダルを目指す。 3日間で延べ3万人の観客が訪れ、アーバンスポーツ人気を実感できた。パリ五輪金の吉沢恋(ここ)を応援する小学3年の品田裕美さん(8)は「あんなふうに格好よく滑ってみたい」と目の前で繰り広げられる世界最高峰のトリックの応酬に目を輝かせていた。(写真報道局 甘利慈)