日本の劇団が台湾で公演 台湾人俳優加えた作品の制作も発表
(台北中央社)日本の劇団「ゴツプロ!」の台湾公演が27日、台北市の台湾戯曲センターで行われた。公演前の記者会見で主宰の塚原大助さんは、「台湾で上演がかなったことを心よりうれしく思います」と喜びを語り、来年には台湾人俳優2人を加えて終戦80年を記念する作品を日本で上演する計画を明らかにした。 今回上演されたのは、戦局が悪化する1940年代、昭和初期に開発された温泉街で祭りの支度に取り組む男たちを描いた「たかが十年の祭り」。台北市で開催中の北投アートフェスティバル(北投小戯節)における演劇を通じた文化交流の一環で、来年1月5日まで公演される。塚原さんによると、台湾公演に向け、今年8月には脚本・演出を手掛けた川名幸宏さんと北投を訪れ、人々と交流して見聞を深めたという。 同劇団は2018年から3年連続台湾で公演。新型コロナウイルスでの中断を経て4年ぶりに台湾での公演が実現したことについて塚原さんは、「一過性のものではなく継続して日本人と台湾人がコラボレーションして(作品を)ひとつずつ作り上げていくことが本当の意味での文化交流なんじゃないか」と語った。 また来年上演される作品には、台湾人俳優のホァン・グァンジー(黄冠智)さんとチャン・ニン(張寗)さんが出演予定。グァンジーさんは、初めての舞台劇で、日本で上演するとは思わなかったと語り、プレッシャーもあるがワクワクの方が勝っているとし、現在は日本語を猛勉強中だと話した。 (葉冠吟/編集:齊藤啓介)