一人っ子ときょうだいありはどっちがいいの? 2人目出産を迷った理由は?
そもそも、きょうだいはいたほうがいいの?
出産前から一人っ子と最初から決めていた人、後から決めた人といろいろなケースがあるようです。どちらにせよ、できるだけ後悔のないように、家庭教育協会「子育ち親育ち」代表の田宮由美さんに、きょうだいのいる・いないによる違いや、2人目出産をどう考えたらいいのかなどについて聞きしました。 「きょうだいがいるか、一人っ子か、それぞれにメリット、デメリットがあるでしょう。 きょうだいがいると、子ども同士で遊び、その中で意見の相違があったり、また助け合ったりと、相手との折り合いのつけ方、譲り合い方などを学ぶ体験は多いと思います。 それに対し、一人っ子は家の中では遊び相手がおらず、『親がかまってあげなければ…』と思うこともあるでしょう。 また、1人だと、その子どもに関わる親の時間も長くなり、友だち関係や学習面など把握しやすく、アドバイスやフォローもしやすくなると考えられます。 また家の中では、片づけや手伝いなど、1人で取り組むことが多いため、責任感が強くなることも期待できます。 そして、一人っ子はわがまま、自己中心のような言葉を耳にすることもありますが、それは、きょうだいがいる・いないによる影響よりも、親が相手への思いやりや感謝の姿勢を見せるかの影響の方が大きいと言えます。 『一人っ子だから』『きょうだいがいるから』という事情が、子どもの成長や人格形成を決める要因に直結はしないでしょう。 また、2人目の経済的な理由や、親の心身への負担の問題で無理が生じ、イライラしたり、子どもを怒鳴りつけたりすることの方が、ネガティブな影響は大きくなります。ですので、必ずしもきょうだいがいる方が良いとは限りません。 ですが、2023年、首相の年頭記者会見で『異次元の少子化対策』という強い表現を持って、人口減少を食い止める取り組みの発表がなされました。 少子化対策の柱は、 1 児童手当など経済的支援の強化 2 学童保育や病児保育、産後ケアなどの支援拡充 3 働き方改革の推進 の3つと言われています。 2人目の出産を考えるにあたり、ハードルになっている経済面や母親の体力面、育児の大変さを支援する取り組みに、力を入れ始めました。そして『こどもまんなか社会』の実現を目指し、2023年4月に、『こども家庭庁』が発足されました。 こどもや若者の視点に立ち、こどもにとって最善の利益を第一に考え、当事者の意見を政策に反映するという展望を掲げています。そして、こどもと家庭、福祉や健康の向上を支援し、こどもの権利を守ためのこども政策に強力なリーダーシップを持って取り組むと、明言しています。 今、子育て所帯への経済的支援プランも加速化され、また子育て中の方々が気兼ねなく様々な制度やサービスが利用できるよう、すべての人が子育て中の方々を支援するといった社会全体の意識改革を進める取り組みも行われています。 2人目の出産に関しては、各家庭の事情や環境、また夫婦の働き方のスタイルによっても違ってきます。他と比べることなく、わがやの状況としっかり向きあい、社会情勢も視野に入れ、パートナーと経済的な見通しや家事育児の分担をどこまで助けあえるかなどを具体的に相談してください。 その際、子育て世帯の支援や子どもが健やかに成長できるよう、社会全体で後押しを始めていることも念頭に置いておかれるとよいでしょう。 そして2人目出産に対するお互いの気持ちをしっかり話し合って決められるとよいですね」(田宮由美さん)きょうだいのいる・いないが子どもの人格形成を決める要因に直結するわけではないと言われると、気持ちが少しラクになりますね。育児がつらいときに考えると追い込まれてしまいそうなので、少し余裕ができた頃に、夫婦で話し合えるといいですね。 (取材/文・橋本真理子、たまひよONLINE編集部)
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