京都~大津の第2ルート「山科大津バイパス」具体化へ前進!? “地獄渋滞”国道1号に「概略ルート」決定プロセスへ検討会開催
念願の京都~大津の「第2ルート」具体化へ?
国土交通省 近畿地方整備局は2024年11月28日、「国道1号(大津・京都間)道路検討会」を開催しました。 【画像】超便利!? これが「山科大津バイパス」構想ルートです(30枚以上) これは、京都市と大津市をむすぶ新たなトンネルバイパスについて、具体化をめざして国と自治体で調整をおこなうものです。
京都と大津のあいだには急峻な山脈が立ちはだかっていて、まともな道路がほとんどありません。 高速道路であれば名神高速と京滋バイパス、湖西方面では湖西道路などがありますが、一般道路は実質的に「国道1号」しかありません。 しかしその国道1号は旧態依然とした2車線道路で、生活道路の域を越えておらず、交通集中とともに大渋滞を引き起こしています。それだけでなく、逢坂峠は大雨で通行止めになるほか、雪や凍結で事故が頻発するなど、大動脈でありながら脆弱な状況です。 京都と滋賀県の交流が活発であるにもかかわらず、道路交通はほぼ遮断状態となっていることから、新たにトンネルをとおして両エリアを直結する「国道1号バイパス」の建設が古くから要望されてきました。 長らく進展が無かったものの、2018年3月の「重要物流道路」指定とともに、「滋賀・京都間の新しい国道1号バイパス建設促進期成同盟会」が設立。これを窓口として、国への要望活動が続けられてきました。 構想とされているバイパスルートは、琵琶湖南端の石山あたりから「山手幹線」の延長線上としてまっすぐ西へ突き抜け、山科区南部へ出るというものがあります。御陵付近で国道1号現道へ合流するか、もしくは新十条通に直結し、ちょうどそのまま「稲荷山トンネル」へ直通して、第二京阪で大阪方面まで到達できるという期待があります。 もし今回、具体化に向けた動きがあるとすれば、「計画段階評価」によって概略ルートを決定するプロセスが始まっていくこととなります。 計画段階評価とは、地域アンケートなどを通じて概略ルートを絞り込み、および最終決定するもの。そのあと都市計画決定と環境アセスメントの手続きが完了すれば、いよいよ事業化を待つ段階となります。 ※ ※ ※ さて今回の会議では、滋賀県、京都府、大津市、京都市、および国土交通省で、あらためて地域の交通ネットワークの課題などについて話合われました。 そして今後の動きとして「ルートや構造の検討に向け、必要な検討項目について意見交換」していくとしています。この「ルートや構造の検討」というのが計画段階評価にあたります。つまり、いよいよ「計画段階評価をおこなう手前」まで来ているとも考えられます。 これまでも地域課題の検討は長い間行われてきましたが、京都国道事務所の担当者は現在の動きについて「確たることを言える段階ではありませんが、計画段階評価の開始に向けて前向きなものであると捉えています」と話しました。
くるまのニュース編集部