暗黙のタブーを破るもSNSで大バズり! 家系なのに「二郎系ラーメン」、しかも超美味くて「革命的」と話題の箕輪家「まるじろう」誕生の経緯とは?
■“売れる”ラーメンを作ろうと模索 「箕輪家」の家系スープの旨味をさらに倍増させて。“売れる”ラーメンを作ろうと模索を始めた。 今までは師匠の「でぶちゃん」の甲斐店主や他のラーメン店主に相談をしてきたが、今回だけは自分で進めることにした。 家系のスープとともに、背脂、ウデ肉、バラ肉などをすべて一緒に煮込んでみると、分厚い旨味が感じられ、手応えがあった。 肉ダシのスープで仕上げる濃厚ラーメンといえばまさに二郎系。このスープを使って、二郎系の限定ラーメン「まるじろう」を作り上げたのである。
もともと家系ラーメンを作るために作った豚骨スープに二郎系の肉ダシを合わせたまさにハイブリッドな一杯が生まれた。 ■「お客さんが喜んでくれることはやるべき」 2月中旬に発売を開始し、YouTuberの動画で口コミが一気に広がり、ネットニュースや箕輪さんのXの投稿などでどんどん拡散されていった。 「1日50人以上はお客さんが増えています。金土日はお客さんが倍になりました。半月で100万円は売り上げが伸びている計算です」(丸山さん)
SNSで一番バズった時には杯数は家系ラーメンの4倍の数が出ており、今でも倍近くは出ているという。家系ラーメン店でほとんどの客が二郎系を食べているという異様な光景になった。 家系ラーメン店で二郎系のラーメンを出すというのは暗黙のタブーだと思っていたが、「箕輪家」ではそんなことはまったく気にしていなかったという。 「お客さんが喜んでくれることはやるべきだとシンプルに考えています。『箕輪家』では今までもスナック営業や限定のカレー、麻婆豆腐などいろいろなことにチャレンジしてきました。『まるじろう』もその延長だと考えています」(丸山さん)
■「おっさんの快楽」を女性にも開放 実際スタートしてみると、美味しいという声が圧倒的に多く、意外とネガティブな意見は少なかった。創業時からずっと変化し続けている「箕輪家」だったからこそできたことかもしれない。 「やはり箕輪さんがやっている店というところも大きいのだと思います。常識をぶっ壊していこうという箕輪さんらしい考え方にも通ずるものだったのかもしれません」(丸山さん) 「まるじろう」の展開は箕輪さんの指示ではなく、丸山さんのオリジナルのアイデアではあるが、「箕輪家」らしいコンセプトだということでお客さんにも広く受け入れられたのだろう。箕輪さんは次のように語る。