ドラフト1位候補、青学大・西川 侍ジャパン“飛び級”招集、井端監督絶賛「並の大学生じゃない」【注目選手紹介】
24年度ドラフト1位候補には東西に右の大学生スラッガーが君臨する。東の青学大・西川史礁外野手(4年・龍谷大平安)は侍ジャパンのトップチーム入りも経験して、大舞台で実力を証明済み。西の大商大・渡部聖弥外野手(4年・広陵)は大学日本代表の4番を務めた。関大・金丸夢斗投手(4年・神港橘)、明大・宗山塁内野手(4年・広陵)が競合必至とされるものの、強打者2人の才能も見逃せない。 【表】明大・宗山ら321人公表 慶大・清原の指名あるか プロ志望届を提出した主な高校生選手と大学生選手 ◇ ◇ 剛と柔を兼ね備えた打撃で即戦力として期待できる。スカウト陣が口をそろえる西川の魅力は初球からフルスイングできる積極性だ。上半身が一回転してしまいそうなほど豪快だが、荒っぽさはなくしなやか。今春は追い込まれてからノーステップ打法に切り替えるなど、状況に応じた判断力や対応力も高く、走力や肩の強さも申し分ない。 大学3年時から大学日本代表の4番を担うなど実力は確かだったが、注目度が急上昇したのは今年3月に“飛び級”で招集された侍ジャパントップチームでの活躍だ。欧州代表戦に臨むと、初打席から適時二塁打を放つなど2試合で3安打1打点を記録し、中堅の守備でも好守を連発。井端監督から「並の大学生じゃない」と絶賛された。 アクシデントに見舞われたが、積み上げてきた実績により評価は不変だ。4冠(春、秋季リーグ戦、全日本大学選手権、明治神宮大会)を狙う今秋は第2週の日大1回戦で受けた死球により右手人さし指第1関節を骨折し、出場が絶望的な状況。それでも常々「チームのためにやるだけ」と話す主砲は、サポートメンバーとして制服姿でベンチ入りし仲間を鼓舞する。 22日からは中大戦が控えており、ドラフト当日にリーグ4連覇が決まる可能性もある。「ずっとドラフト1位でプロに行くと思って練習してきた」と西川。チームとしても個人としても、最高の1週間にするつもりだ。 ◆西川 史礁(にしかわ・みしょう)2003年3月25日、21歳。和歌山県出身。182センチ、88キロ。右投げ右打ち。山野小1年時に川辺ウィンターズで野球を始め、丹生中では和歌山日高ボーイズに所属。龍谷大平安では2年春からベンチ入りしセンバツ8強。青学大では1年秋から出場し、3年春、4年春に最高殊勲賞とベストナインを獲得。3月には侍ジャパンの欧州代表戦メンバーに選出。