ウクライナの守護神候補はレアルのルニンだけではない 3歳下の若きベンフィカの番人と激しいポジション争いへ
今季のレアル・マドリードでは絶対的守護神だったティボー・クルトワが長期離脱していることもあり、25歳のウクライナ人GKアンドリー・ルニンが出番を増やしている。今ではレアルの頼れる若き番人となっていて、ルニンにとって特別なシーズンだ。 ただ、ウクライナにはもう一人楽しみなGKがいる。ポルトガルの名門ベンフィカの守護神を務めるアナトリー・トルビンだ。199cmのサイズを誇るトルビンは22歳とルニンより若いが、すでにウクライナ代表でも10試合に出場している。EURO2024予選でもほとんどのゲームでトルビンがゴールマウスを任されていて、22歳という年齢を考えれば見事だ。 ベンフィカは先日行われたヨーロッパリーグ決勝トーナメント・プレイオフでフランスのトゥールーズを振り切り、ベスト16に駒を進めている。そのトゥールーズ戦でもゴールを守ったのがトルビンで、ベスト16ではスコットランドのレンジャーズとの対戦だ。欧州の大会での経験はトルビンにとって貴重だ。 仏『Foot Mercato』も欧州の高いレベルでウクライナのGK2人が充実のシーズンを過ごしている点に注目していて、今後長きにわたってポジショを争っていくだろう。 EURO予選での起用法を考えると、現時点のウクライナ代表ではトルビンが一歩リードか。ベンフィカを指揮するロジャー・シュミットもトルビンのポテンシャルを称賛していて、ビルドアップの部分も評価されている。 「トルビンは適切なタイミングでパスを出す術を理解している。彼のスキルは非常に印象的だ。当初は少し脆いところもあったが、今ではベンフィカで大きく成長している」 ウクライナでは他にもアーセナルDFオレクサンドル・ジンチェンコ、ラ・リーガのダークホースとなっているジローナでFWアルテム・ドフビク、MFヴィクトル・ツィガンコフが良い時間を過ごしていて、チェルシーにはFWミハイロ・ムドリクもいる。ムドリクは伸び悩んでいるが、ポテンシャルは確かなはず。 彼らの成長はウクライナ代表をどう変えていくのか。ここから楽しみなチームとなりそうだ。
構成/ザ・ワールド編集部