Ginza Sony Parkで坂本龍一の精神を体感する。特別企画「sakamotocommon GINZA」が開催へ
坂本龍一の遺した精神を未来につなげる活動「sakamotocommon」が、初のプログラムとして「sakamotocommon GINZA」を開催する。この特別企画は、グランドオープン前のGinza Sony Parkを舞台に、12月16日~25日の10日間限定で実施される。 「sakamotocommon」は、坂本が生涯にわたり築いた文化的遺産を共有化し、次世代のクリエイターがその知的財産を活用できるようにすることを目的とした団体だ。その活動の一環として、Ginza Sony Parkの「都会の中の公園」というコンセプトに共鳴し、工事中の地下空間を活用した今回のプログラムが実現した。 メイン展示となるのは、坂本と真鍋大度のコラボレーション作品《Sensing Streams GINZA》だ。人間が通常認識できない「電磁波」を可視化・可聴化するこの作品は、これまで世界各地で展示されてきたが、今回は銀座の電磁波をリアルタイムでセンシングし、ソニーの最新技術を駆使した特別版として展示されるという。 また、坂本が日々収集していた雨音や風音など7種類のフィールドレコーディングを、360 Reality Audioで立体的に再現。坂本自身が制作に立ち会った最後のアルバム『12』の音源も、会場で体感できるかたちで提供される。これに加え、坂本が所蔵していた書籍を自由に閲覧できるスペース「坂本図書」も設けられ、その思想や創作の源泉を間近に感じることができる。 工事中のGinza Sony Parkの中央には、坂本がオペラ「LIFE」のためにデザインした「Opera Piano」が設置される。この特別なピアノが奏でる演奏データは、坂本が遺した音楽の遺産を生き生きと蘇らせる。演奏曲には『Merry Christmas Mr. Lawrence』や『Aqua』など、その代表作が含まれる。 また、期間中には、坂本のピアノ調律師による親子向けワークショップや、東北ユースオーケストラの演奏会、さらにsakamotocommonのアドバイザーを招いたトークイベントも開催される。 なお、同プログラムは坂本の遺した価値に共感し、この活動を支援したいというsakamotocommonのクラウドファンディング支援者限定で参加可能だ。坂本龍一の精神を感じ、未来への創造の可能性を体験できるこのプログラムは、多くの人々の心に響くものとなるだろう。