瘀血(おけつ)は万病のもと! 気血を補う「さばスープ」の作り方〔久保奈穂実さんのおいしい漢方レシピ〕
【連載】久保奈穂実の「おいしい漢方レシピ」
古くから癒しや回復の薬としても親しまれてきた、スープやドリンク。薬膳的効能から選んだ食材で作る一杯で、毎日の生活に養生の知恵を取り入れてみませんか。国際中医薬膳管理師・漢方アドバイザーの久保奈穂実さんが、忙しくても、疲れていても、身近な食材でササっとできる、簡単でおいしくてヘルシーな漢方レシピをお届けします。
〔12月の漢方レシピ〕 「さばスープ」で年末を元気に!
今年も残すところあと2週間。皆さま一年間本当にお疲れさまでした。 今年最後にご紹介するのは、頑張った自分をねぎらうのにぴったりな「さばの血巡りスープ」。“瘀血(おけつ)は万病のもと”という言葉があります。瘀血は血がドロドロになっていたり、滞っている状態。この時期は外食で痰湿が溜まったり、冷えや乾燥、寝不足など、瘀血の原因が盛りだくさん。さばのスープでしっかりケアして、元気に新年を迎えられますように。
さばの血巡りスープ
さばは、体を温め、血を補って巡りをよくしてくれる食材。肩こりや頭痛、生理痛、クマやくすみ、シミなど、血の巡りの悪さが原因で起きる不調の改善に効果を発揮します。 気を補い、胃腸を健康にし湿を排出する働きもあるので、師走の忙しさや外食が続くことでの胃腸の疲れ、むくみ、体の重だるさの改善も期待できます。 ※妊婦、皮膚の炎症、喘息の時は控える。
●材料と作り方
1 )鍋に油を熱し、みじん切りのにんにくを炒める。 2) 水とトマトジュースを入れ、切ったたまねぎとなすを加えて煮込む。 3)さば缶とミニトマトを入れ、ハーブソルトで味を調える。盛り付けたらパセリを散らす。
久保奈穂実(くぼ・なおみ)
国際中医薬膳管理師。漢方アドバイザー。ハードな生活で身体のバランスを崩した際に漢方薬に助けられた自身の経験から興味を持ち、中医学と薬膳を学ぶ。現在、成城漢方たまりで年間約2000人の漢方相談・薬膳講師を行っている。著書に『1日ひとつ、疲れが消える おいしい漢方365』『おいしい漢方365 いたわりスープとごほうびドリンク』(ともに世界文化社刊)。SNSで発信するやさしい養生知識や、簡単薬膳レシピも大好評。X:@naominkubo /Instagram:@naomin_yakuzen
※この記事は、久保奈穂実『おいしい漢方365 いたわりスープとごほうびドリンク』を再構成しています。