久保建英は「ベストな状態を取り戻した」がレアル・ソシエダは得点力不足に悩む 番記者が指摘する攻撃の問題点
【バルセロナ戦、アヤックス戦はターニングポイント】 ホームでの強豪との2試合、バルセロナ戦とアヤックス戦での勝利は、チームにとってターニングポイントとなる重要な意味を持つものとなった。 バルセロナ戦は立場が逆転し、まるでラ・レアルがラ・リーガ首位チームのようだった。この日のラ・レアルはバルサ相手に90分間躍動し、1-0というスコアでは物足りなく感じられる試合内容だった。久保は得点もアシストもできなかったが、相手に抑えられることなく、違いを生み出し、チームで最も際立つ選手となった。さらに守備でも懸命に走り、積極的にプレスをかけた。 アヤックス戦は、これまでのヨーロッパリーグ(EL)でのパフォーマンスを考慮すると困難を極めると思われたが、前半から非常に拮抗した展開となった。そして後半に入ると久保のパフォーマンスのおかげでチームは変貌する。 久保は試合を重ねるごとに右サイドでホン・アランブルとのコンビネーションに磨きをかけており、勝つために必要なタイミングを的確に見極め、ペナルティエリア内からクロスを入れて、アンデル・バレネチェアにゴールをプレゼントした。さらに終盤、右サイドからダイアゴナルのドリブルで中に切り込んでいき、スーパープレーで今大会の初得点を記録した。 スタンディングオベーションのなかでピッチを後にした久保は、「観衆からのこの拍手をずっと必要としていた」と素直な気持ちを語っていた。チームの要であるスビメンディから、「タケはチームのなかで最も違いを生み出せる選手であり、本当に重要だ」と称賛を受けた。 久保は11月、ラ・レアルで2得点1アシストを記録したが、そのすべてが重要な局面でのものであり、著しい成長を遂げている。 調子を上げていたラ・レアルにとって、ホームでのベティス戦(2-0)は今季最も穏やかな試合のひとつとなり、これまでの悪い流れを完全に断ちきった。シュート1本で前半のうちに2点(オウンゴールとPK)を奪い、早々に試合を決めたことで、その後はテンポを下げてゲームをコントロールすることができた。 ミッドウィーク開催のヨーロッパリーグで尽力した久保は前半、ミケル・オヤルサバルのPK獲得の起点になったものの、何度もファウルを受け、相手と対峙するシチュエーションを楽しめずに目立てなかった。さらに後半はチームがより力をセーブし、ベティスが主導権を握ったことで、ほとんどボールに触れることなく試合を終えていた。