「ポッカレモン100」が機能性表示食品化 “高めの血圧を下げる”を訴求 「日常的に使ってもらうことで日本の健康に貢献」
発売52年目を迎えたポッカサッポロフード&ビバレッジのレモン果汁調味料「ポッカレモン100」が“高めの血圧(収縮期血圧)を下げる”と表示した機能性表示食品へと生まれ変わり、9月2日から順次リニューアル発売される。 「ポッカレモン100」には、レモンの健康成分の1つであるクエン酸が含まれ、クエン酸が血管内皮の筋肉を弛緩させることで血管が拡張。加えて、血小板凝集の抑制や血液凝固を抑制することで血液の流動性が改善され高めの血圧を下げる効果が確認されている。 今回、「ポッカレモン100」の中身に変更はなく、現行品と同じ濃縮還元レモン果汁100%となっている。 機能性表示食品化したことで、健康価値の訴求力を強め需要を喚起していく。
8月21日、発表したマーケティング本部ブランドマネジメント部の吉川和彦氏は「最も重要なことは、指名買いしていただく動機をしっかりと伝えること。継続的購入や利用頻度・購入回数の増加を図っていく」と語る。 課題である若い世代へのアプローチも強化の構え。 マーケティング本部ブランドマネジメント部の室晃司担当部長は「ポッカレモン100」シリーズの課題に、20代と30代の商品認知と商品購入経験率を経年で低下傾向にあることを挙げる。 「レモン果汁は、食酢やケチャップなどと比べると常備率も低い。『ポッカレモン100』の有用性をしっかりと理解してもらえれば、まだまだ伸びしろがある」との見方を示す。 10月からTVCMやWEB動画を放映するほか、11月2日の「いい血圧の日」に関連した店頭施策などで新しくなった「ポッカレモン100」をアピールしていく。
SNSでは、メニュー動画の配信などを通じて製品の汎用性を伝え継続的な利用を促す。 「ポッカレモン100」の今期(12月期)売上目標は前年比5%増を掲げる。 今後3~5年ほどかけて「ポッカレモン100」の家庭内常備率を、現状の20%から食酢の常備率と同等の30%まで伸ばしていく。 「いきなり高い数値目標を掲げるのではなく、年輪のようにじっくり、しっかりと生活に取り込んでもらい心身の健康やウェルビーイングに貢献していく」(室氏)。 今後は血圧に関する機能性をもつ他社製品との関連販売なども視野に入れる。 同社は04年、製品の継続摂取と血圧に関する研究を開始。これまでの研究で「ポッカレモン100」を1日30ml、12週間継続摂取した場合、収縮期血圧が低下し、プラセボ群と有意差が認められた。摂取をやめると4週間後に収縮期血圧が元に戻ることも判明した。 令和元年「国民健康・栄養調査」厚生労働省によると、国民健康・栄養調査によると男性は40代以上の2人に1人、女性は50代以上の3人に1人は高血圧予備軍以上であるということが報告されている。 「国民医療費も増えているなか、食を通じていかに健康に貢献できるか考えてきた。高血圧の推定患者数は4300万人規模と言われ、高齢者だけでなく40、50代の働き盛りの人も正常高値血圧などの課題ある。この世代は『ポッカレモン』のユーザー層とほぼ同じことから、日常的に使ってもらうことで日本の健康に貢献できる」(吉川氏)と自信をのぞかせる。