ヒトメタニューモウイルス→「みんな一度はかかってる」中国で流行も“パニック不要”森内医師が解説
「ただし、小さな子供やお年寄り、元々肺に病気を持っている人などの場合、重い病気を起こすことがあるので注意が必要です」 ■パンデミックの懸念なし その理由は? 長崎大学 森内浩幸教授: 「いま北京当たりで流行しているとの報告があります。これは新型コロナのパンデミックが起きた数年間の規制が外れた影響もあると考えられます。久しぶりに起こったら大流行になったと」 「これが新型コロナのようにパンデミックを起こすかも―という心配はいまのところ全くないと思います。北京の状況を聞いても、小さな子供たちを中心に流行していて、大人の感染はほとんどないということです」 「新型コロナでもー、さかのぼって2009年の新型インフルエンザでもー、新しいウイルスで誰も免疫を持っていなかったから、子供からお年寄りまでみんなが感染した。そういうものがパンデミックを起こすものです」 「今回のヒトメタニューモウイルスがもし何か大きな変異を起こしているということであれば、大人もみんなかかっていると思います。流行しているとは言っても小さな子供達が中心ですので、よくあるヒトメタニューモウイルスが、この数年の中では大きな流行になったなということが取り上げられている、ということだと思います」 ■春節を前にー 「新型コロナウイルスの時の様に、『中国から何か流行ったぞ』、『パンデミック起こすかもしれない、春節で中国人が日本に来るけど大丈夫なのか?』ということを心配する理由は現時点では全くないです」 「元々日本にもあるウイルスですので、新たにやってきたからと言って、それが大きな影響を及ぼすということは非常に考えにくいと思います」 ■予防の基本はやっぱり『三密回避』 対策はインフルエンザも、新型コロナも、RSウイルスも、ヒトメタニューモウイルスも同じです。基本は『三密を避ける』。ほとんどすべての呼吸器感染症を防ぐ基本です。神経質になる必要はありませんが、小さな子どもや持病を持っている人、かかると重症化する恐れのある人たちに関しては、感染対策の基本を守って欲しいと思います。
【お話を伺ったのは―森内 浩幸医師】 長崎大学大学病院 小児科長 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 & 熱帯医学・グローバルヘルス研究科 教授 長崎大学高度感染症研究センター センター長
長崎放送