移籍市場注目!? Jリーグで輝く若き逸材10人。海外移籍もあるか。今をときめく才能たち
明治安田生命Jリーグの2023シーズンが閉幕した。各クラブはここから来季へ向けて、それぞれの目標に合った選手を獲得していくことになる。今回は、冬の移籍市場を賑わすことになるであろう、今季Jリーグで大きなインパクトを残した若き逸材を10人ピックアップした。
DF:藤井陽也(ふじい・はるや) 生年月日:2000年12月26日 所属クラブ:名古屋グランパス 2023リーグ戦成績:34試合2ゴール3アシスト 名古屋グランパスの下部組織で育った藤井陽也は、2019シーズンにJリーグ初出場を記録すると、昨季からチームのレギュラーとして定着した。今季はリーグ戦全34試合で先発出場と、守備の要としてリーグ上位に位置するチームを支えている。 藤井の魅力の一つが、空中戦の強さだ。身長186cmと恵まれた体格があるだけでなく、抜群の跳躍力も持ち合わせている。ゴール前の競り合いで無類の強さを誇り、今季の「空中戦勝率」は72%をマークした(データサイト『Sofascore』参照)。もちろん地上戦も安定感抜群で、果敢なスライディングタックルで相手に決定的な場面を作らせない。 そして同選手を語る上で忘れてはならないのが、本職センターバックながら積極的に攻撃参加をすること。足元の技術に自信を持っており、前方にスペースがあると見るや、ドリブルで持ち上がる。繊細なタッチのドリブルではないものの、相手の逆をつくフェイントやリーチの長さを活かしてボールを守り前進する。同選手が攻撃参加することで中盤や前線で数的優位を作ることが可能だ。 3月にはサッカー日本代表に初招集され、いまやJリーグ屈指のセンターバックとなった。昨季、今季と結果を出し続けてきた彼が海の向こうへ羽ばたく日は近いだろう。
DF:井上詩音(いのうえ・しおん) 生年月日:2000年4月5日 所属クラブ:ヴァンフォーレ甲府 2023リーグ戦成績:30試合1ゴール0アシスト 専修大学からヴァンフォーレ甲府に加入した井上詩音は、プロ1年目となる今季からリーグ戦30試合に出場し即戦力として十二分の働きを見せた。 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)でもしっかりと結果を残している。第2節ブリーラム・ユナイテッド戦では、身長193cmのギニア代表FWロンサナ・ドゥンブヤと相対したが、同選手は空中戦勝率63%を記録。高さで劣る中、素早い寄せと巧みなボディコントロールを使って、ドゥンブヤに仕事をさせなかった。 また、先日行われた第5節メルボルン・シティ戦では1ゴール1アシストの大活躍。頭で先制点を決め、ロングフィードで味方の決定機を演出した。結果は3-3の打ち合いになり、守備を司るセンターバックとして反省すべき点もあるとはいえ、アジアの舞台で自身のポテンシャルの大きさを示すことに成功している。 同選手は名古屋グランパスの下部組織で育ち、同期には日本代表で活躍する菅原由勢やJ1の舞台で戦う藤井陽也がいる。一足先に高いレベルで活躍している同期の姿を見て、より高いレベルでプレーしたいという気持ちは人一倍強まっているはず。ACLで活躍した彼が、今後どのようなキャリアを歩むのか気になるところだ。