夏にぴったり!"おろしきゅうり"の冷製カッペリーニのつくり方
料理家・フードコーディネーターの尾身奈美枝さんが毎回、余った食材をおいしく食べきるレシピを提案します。前回に続き、“きゅうり”を使って夏にぴったりの一品をつくります! 【写真を見る】夏にぴったり!"おろしきゅうり"の冷製カッペリーニのつくり方
■“おろしきゅうり”でレパートリー広がる! 冷蔵庫でしなびさせてしまうことの多い“きゅうり”。前回は“きゅうりの肉巻き焼き”をつくって、火を通してもおいしいことを教えてくれた尾身さん。今回は、意外な調理道具を使うようで……!? 「ハイ、今回はおろし器が活躍します。きゅうりをすりおろしちゃいますよ!」 おろし器を使う野菜ですぐに思い浮かぶのは、大根や生姜、にんにくくらい。きゅうりをすりおろすとは、予想外! 「“おろしきゅうり”って、いろいろな使い道があるんです。たとえば、しっかり水気をきって、焼き魚に大根おろしみたいに添えれば、さっぱり。ボイルしたイカをおろしきゅうりと甘酢で和えてもおいしいですよ!」 確かに、おろして使えば料理の幅が広がりそう。しかも、きゅうりならではの翡翠色も彩りになりそうだ。 「今回は、冷たいカッペリーニのソースをつります。夏にぴったりの冷たいパスタです!」 ■皮をむいたきゅうりのエレガントな味わい さっそく、おろし器できゅうりをすりすりとおろしていく尾身さん。大根よりも力がいらないので、あっという間だ。 「パスタソースにするときは、皮をむいてすりおろしてください。不思議なんですけど、すごく味がエレガントになるんです。みなさんが知っているきゅうりの味とは、まるで別人格になっちゃう(笑)」 いくらなんでも尾身さん、大げさでは?と、思いながらも、完成した“きゅうりのカッペリーニ”を食べてみると、確かに「これがきゅうり!?」とびっくりするエレガントさ。ディルなどの香味野菜、オリーブオイルとのハーモニーも絶妙で、体中を涼やかな風が優雅に駆け抜けるようなのだ。 「このおろしきゅうりのソース、ヨーグルトもマスト!味にボリューム感と奥行きが出ます。この夏はぜひ、すりおろしてみてくださいね!」 □“きゅうりのカッペリーニ”のつくり方 ◇材料 (2人分) ★ ソース: ・ きゅうり:2本(皮をむいた正味130~150g) ・ ディル:8g(みじん切り) ・ 紫玉ねぎ:大さじ4(粗みじん切り) ・ おろしにんにく:小さじ1/8 ・ ヨーグルト:大さじ1と1/2 ・ EXバージンオリーブオイル:大さじ2 ・ ナンプラー:小さじ1 ・ 塩:小さじ1/4 ・ 白胡椒:少々 カッペリーニ:120g レモン:2切れ(くし形切り) (1)きゅうりをすりおろす ソースに使うきゅうりはピーラーで薄く皮をむき、すりおろして大きめのボウルに移す。 (2)ソースをつくる おろしきゅうりに残りのソースの材料をすべて加えて、混ぜ合わせる。 (3)カッペリーニをゆでる 鍋にたっぷりの湯を沸かして、湯量の1%の塩(分量外)を加える。カッペリーニを投入し、袋の表示時間通りにゆでる。ザルにあけて冷水にとってしめ、しっかり水気を切る。 (4)ソースをからめる ソースのボウルにカッペリーニを加えて、よくからめる。器に盛り、レモンを添える。食べるときに、好みでさらにオリーブオイルをまわしかけてもおいしい。 --------------- ――教える人 「尾身奈美枝 料理家・フードコーディネーター」 料理家・フードコーディネーターとして、テレビ番組を中心に、新聞・雑誌など様々なメディアに出演。料理番組の金字塔『料理の鉄人』の裏方を務め、「フードコーディネーター」 という職種を世に広め、定着させた先駆け的存在でもある。「きょうの料理」 (NHK)「あさイチ」(NHK) などの番組に多数出演。“エコ”をテーマとした新しいレシピ提案を発信し続けている。 --------------- 文:大沼聡子 撮影:海老原俊之
大沼 聡子