フォルクスワーゲンがEVツーリングワゴン「ID.7ツアラー」を欧州で先行発表
最大容量1714Lのラゲッジスペースを実現
2月19日(現地時間)、独フォルクスワーゲンは同社のEVブランドであるID.ラインナップに初のアッパーミドルクラスのエステート、「ID.7ツアラー(ID.7 Tourer)」を加えることを発表した。最大1714Lの積載容量と、最大685kmの航続距離を実現したフル電動のフラッグシップモデルという位置づけであり、欧州全域で2024年第1四半期から順次発売開始となる。 【写真】「フォルクスワーゲン ID.7ツアラー」の内外装を詳しく見る ID.ラインナップのフラッグシップ・サルーン「ID.7」の正式発表から3カ月。予想通り、そのエステートバージョンが発表された。とは言え、フロントエンドから後ろはツアラー専用の設計。ルーフラインを始め独自のデザインが採用されている。フォルクスワーゲンブランドからラインナップされるパサートヴァリアントは伝統的なボディラインだが、ID.7ツアラーは抑揚が効いたデザインを採用しておりアクティブで近未来的なイメージが強い。 長いルーフラインと後席ヘッドルーム高を増したことで、ラゲッジ容量は5人乗り時には605L、後席を倒した2人乗車であれば2mの長尺物も収容できる1714Lの大容量が実現する。これは最大のライバルとなりそうなBMW i5ツーリングよりもわずかに広い。 さらに、後席のリクライニング角度を変えることで収納スペースを調整できる機能も採用されている。長期のバカンス旅行がライフスタイルに組み込まれている欧州でも、十二分とも言える容量だろう。手を使わず足先のジェスチャーでバックドアの開閉できるシステムも設定されるという。
バッテリーは2種類、77kWhと新設定の86kWhパック
搭載されるバッテリーサイズは、77kWh(セダンと同じ)と86kWhの2種類から選べる。前者の航続距離は616km、後者は685km(いずれもWLTPモード)だ。新設定の86kWhパックは200kW急速充電器にも対応しており、およそ30分でSOC10%~80%の充電が可能だ。 なお、どちらも後輪駆動のシングルモーターで最高出力は286psと変わらない。なお、86kWhバッテリーは近い将来にセダンにも搭載車が設定される見込みだ。