政財界・芸能界の大物が通う「小さな診療所」の医療哲学とは…院長が明かした「いい医者、いい病院の見分け方」
「浅く広く」より「狭く深く」
水町 いっぽうで、最近はそれなりに大きな病院にも、あまりエビデンスのない保険外の治療を「何にでも効きます」と宣伝して、それでおカネを儲けようとするところが珍しくありません。 また、訪問診療で流れ作業のようにたくさんの患者をいいかげんに診察し、診療報酬の点数を稼ぐ医者もいます。患者さんではなくビジネスのことばかりを考える医者が増えているのが実情でしょう。 でも私は、浅く1000人の患者さんを診るよりも、100人の患者さんを掘り下げて診察したほうが、皆さんを健康にできるし、結果として医療費も抑えられると考えています。国全体でそうした「医療の基本」に立ち返らなければ、日本の医療システムは持たなくなってしまいますよ。 ……・・ 【「最高の病院・特集」つづきを読む】膵臓がんは「なぜこんなに怖い」のか?「早期発見」のスペシャリストに聞く「一刻も早く見つけるための検査方法」 みずまち・しげのり/'46年岐阜県生まれ。日本医科大学卒業後、慶應義塾大学病院内科を経て、'82年に新宿第一生命ビル内に水町クリニックを開設し、会員制の予防・治療医学を提供する。医師として首相の外遊随行23回の歴代最高記録をもつ いけだ・のりひこ/'60年東京都生まれ。東京医科大学卒業後、同外科、国際医療福祉大学三田病院呼吸器外科教授などを経て現職。今年4月まで日本外科学会の第5代理事長を務めたほか、国際肺癌学会理事、世界気管支学会理事なども歴任する 「週刊現代」2024年11月30日号より
週刊現代(講談社・月曜・金曜発売)
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