なぜ転落…。日本の「消えた天才」(5)プロで通用せず23歳で引退…。高校サッカーの元スーパースター
若くして評価され、「天才」と称される選手たちがいる。しかし彼らがそのままスター選手として活躍し続ける保証はない。怪我やプレッシャーに苦しみ、コンディションを落としていく者もいる。今回は大きな期待を背負いながらも才能を発揮しきることのできなかった日本人選手を紹介する。※成績は『transfermarkt』を参照。
FW:森崎嘉之 生年月日:1976年4月20日 主な在籍クラブ:ジェフユナイテッド市原(現ジェフ千葉) 現所属クラブ:- 森崎嘉之は全国高等学校サッカー選手権大会のヒーローであった。1994年度の第73回大会決勝で帝京高校相手に圧巻のハットトリックを決め、エースストライカーとして市立船橋高校を優勝に導く活躍を見せた。大会を通じて8ゴールをあげた森崎は得点王にも輝き、将来を嘱望される存在となった。 高校ではヘディングを武器に圧倒的な力を見せつけていた森崎であったが、高校卒業後の1995年に加入したジェフユナイテッド市原(現ジェフ千葉)で“プロの壁”に阻まれてしまう。当時ジェフには日本代表でも活躍した城彰二も在籍しており、出場機会を得るのは容易ではなかった。 結局、森崎がプレーしたジェフの公式戦は1996年のJリーグヤマザキナビスコカップ(現JリーグYBCルヴァンカップ)の1試合のみで、それもわずか4分間の出場であった。戦力外となった森崎は2年でプロの世界を去ることとなってしまい、その後は水戸ホーリーホック(当時JFL)や横河電機サッカー部でプレーするが、1999年に23歳でスパイクを脱ぐ決断をした。
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